Hush-Hush

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子供の頃から服が大好きだった。


歳の離れた姉のお下がりは着たくないと、いつも母を困らせていた。

幼稚園の頃、今日着たい服がないから幼稚園に行きたくないと駄々をこねて父に怒られたことがあった。

私のお絵描き帳はドレスやアクセサリーの絵ばかりだったし、夢は何かと聞かれたらいつも同じ答えを言っていた。











_______________"スタイリストになりたい"










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「ミンギュ、また筋肉ついた？」


MG「ついた！やばいよね？そろそろボディービルダーの大会出れるかな？」


「出れるわけないでしょ！あー、またサイズ変更しないとだね」


MG「えー、大丈夫じゃない？今のままでも踊れ.........」


「.........」











ビリッという音がしたのはどうか空耳であってほしいが、Diorのダブルブレストジャケットはどうやら破れる音にまで品があるらしい。










「.........これ、40万するんだけど？」


MG「.........すみませぇぇぇぇええん」











ミンギュがまたミンギュしたー！という声がどこからか聞こえてくる日常の風景。


13人のスタイリストとして働き始めてもうすぐ6年が経とうとしている。

彼らとは専属で契約してもらっているが、他のアーティストやタレントからオファーがあれば兼任することもある。











「はい次、ディノくーん！」


DN「ねえヌナ〜」


「なに？」


DN「.........結婚おめでとう」


「.........嫌味？それ」


DN「いや、ネタ」


「悪い子だね、君は」











衣装の最終チェック中、ディノくんが小声で私の結婚を祝福した。

けしておめでたい結婚ではないことを知っているくせに、いたずらな笑顔をご祝儀として添えて。


きっと彼なりの、励まし方。











DN「そんな毛嫌いしてないでさ、仲良くしてみたらー？好きになっちゃうかもよー！」


「別に私と彼は不仲じゃないよ」


DN「.........周りから見たら完全に不仲だけどね」


「会話が必要最低限なだけでーす」





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