第七話。 ページ7
只今、下校中。
決して、午後まで外にはでないという約束で下校をされた。
まあ、理由は単純だと思う。
大人は大変だなーと暢気に思う私は、誰かが死ぬ瞬間を見てしまった人間とは思えなかった。自分でも。
目を閉じたってまだ思い出せるあの光景。
あの時感じた背筋の感触。
あの時聞いた悲鳴。
今だって、まだ思い出せる。
ソレを思い出していると、足が震える。
背中がぞわってする。
鳥肌が体全般を蝕んでいく感じがする。
ああ、気持ち悪い。
何なんだろうね。
この感じは。
人が死んだっていうのに。
私の平然としたこの態度は何なんだろう。
そりゃあね。
＊＊＊ちゃんとはまだ一回も喋ったことないし、おんなじクラスになったことは無いですよ？
ないんだけど。
ないんだけど。
何で？
何でこんなに哀しくならないのかな。
どうしてこんなに。
自分は。
理性を保っていられるんだろう。
ただ、心の底から思ったのは。
あの血の鮮やかさに。
引いた。
人間ってあんなに綺麗な血の色が出せるのか、と。
心の底から、引いた。
・・・なんで私はこんなに、哀しくないんだろう。
＊＊＊ちゃんのこととか。
結構あこがれてたはずなんだけどなあ。
死んだって。
何も思わない私が怖い。
それとも、アレか。
まだ私は。
＊＊＊ちゃんが死んでないとか。
そんなことを思ってるからこんな平然で居られるのか。
もう。
わかんないよ。
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骰(プロフ) - towameiさんの作品、読まさせてもらってます。なんとなくタイトルから気になって読んでみました。なんか身近に感じる話ですね。あ、でもホントに起きたら怖いです… (2013年3月16日 21時) (
レス) id: 864de9b633 (このIDを非表示/違反報告)
towamei - 多分、一番自分に似てるのコイツだ。唯理より似てる。 (2013年3月7日 18時) (レス) id: 764c4598d2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：nagame | 作成日時：2013年3月5日 20時
