■いーち。 ページ3
「Aー、」
彼は、頭を掻きながら寝室を出た。
船をこいでいる頭がもどかしい。
しかし、求めている彼女はそこにいなく、ダイニングから美味しそうな匂いがするばかりであった。
トイレに行くようにしてそれを覗き見る。
そこには、フレンチトーストと一枚の置き手紙。
《行ってきます》
女の子らしい丸字で書かれたそれは、彼の目を覚ますのには充分だった。
「ギャーッ！また寝ちまった！！」
彼は絶望したようにガックリと項垂れる。
ううう、と一人で泣き真似をしていてもツッコミはなく、閑散としているリビング。
そっと立ち上がり、電子レンジにフレンチトーストを入れ、開始ボタンを押す。
温められている間に、電気をつけ、テレビをつけ、エアコンをつけ…。
していたら、軽快な音が鳴る。
彼女からのSNSだ。
少しテンションが上がり、ロックを外す。
「おっ、学校着いたか」
返事を返そうとすると、リビングからも軽快な音が鳴った。
温めているほうも終わったようで。
レンジの近くまでいけば、先程よりも芳ばしい香り。
SNSには、今日は何時ぐらいに帰る？とだけ送る。
当然、送りたいメッセージは山ほどある。
しかしそれを全て送ると一日口を聞いてくれなくなるので我慢。
「ひゃー、うまそ！」
(俺の嫁(自称)は天使です)
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ミュウ - 好きで見てます！更新頑張ってください！ (2018年11月10日 1時) (
レス) id: 5da253365d (このIDを非表示/違反報告)
°。*°めぅみゅぅ。*°。 - 続きが気になります〜!!(*>ω<*) 更新頑張ってくださぃ！楽しみにしてます！！(*`・ω・´*)ゞ (2018年2月2日 18時) (レス) id: 55b4d7320d (このIDを非表示/違反報告)
リュカ - とても続きが気になります(｀_´)ゞ頑張ってください (2015年10月25日 19時) (レス) id: bf0ea51ed9 (このIDを非表示/違反報告)
山田。 - 待ってました！ (2015年9月15日 10時) (レス) id: 15eebfac1c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：胡桃沢 | 作成日時：2015年9月1日 12時
