【安室透】零って呼ばれたい【男主】

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「は？いや何言っ」









「やっぱり無理だったんですよ。僕と貴方とじゃ上手くいくはずがない。すみませんでした、今まで無理に付き合わせて。良かったですね、今日から自由です。」









蓮の言葉を聞かないように遮って、笑顔で言葉を紡ぐ。









自分が言ってることの意味が分からないが、これは俺が思っていた事でもあるのが本音だ。ぐちゃぐちゃな感情。









ここで泣いてしまったら情を売ってしまう事になる。









笑顔。大丈夫だ、俺なら笑顔で乗り切る事くらい簡単だ。









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蓮が何か言おうとするたびに俺が遮るからなのか、隠しもしない舌打ちの音が聞こえ思わず肩を跳ねさせた。









あ、れ？怒らせた？何でだ？嬉しいはずだろう？









そんな事を考えていたら、蓮の手が俺の後頭部に回り荒々しく引き寄せられた。









「ちょっと黙れ」









ドスの効いた声とはこの事なんだろう。蓮のこんな声初めて聞いた。









蓮はそう一言言うと、荒く雑に口付けてきた。









やめて欲しい、少しでも気があると期待してしまうだろう。









相手の胸元を手で押すも、後頭部は痛い程掴まれ頸動脈でも抑えられているのだろう、意識が朦朧としてくるのがわかる。









鼻で息が出来なくなっていき、必然的に口が開けば狙っていたかのように蓮の舌が入り込んでくる。









流されたくない一心で軽くガリッと蓮の舌を噛む。









それにも腹が立ったようで舌を抜けば、俺の下唇に思い切り噛み付いてきた。









「いっ、た」







唇が赤く色付いた。

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