【安室透】零って呼ばれたい【男主】

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そんでもって、この男も相当の馬鹿だと思う。









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連日の報告書等々の始末書書きが終わり、やっとポアロにシフトを入れることが出来て、タイミングよく(今日ポアロ行くわ)とメッセージが送られてきた。









なんだ、今日はハッピーデイか。とかなんとか思ってた俺の目の前には、俺の恋人であるはずの姿とキモいくらい胸を押し付けている女の姿がある。









分かった、分かったよ。









女と会っていることは、百歩…いや一億万歩譲って良いとしよう。









だからせめて、恋人の仕事場にデートしにくんなよ。









しかも、カウンターって何なんだよ。せめてボックス席に行ってくれよ。









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目の前からは、「店員さんめっちゃイケメン！」とか「だろ？この人のハムサンドが美味いんだよ」とか聞こえてくる。









嫌だよ、何でこんな女に作んなきゃいけないんだよ。









食べるの蓮だけで良くない？









胸はモヤつくし、心臓は痛い。









でも、そんな思い悟られない様に、営業スマイルで乗り過ごす。









注文が取り終わり背中を向けても、耳に入ってくる会話。









「やっばくない！？あの笑顔！うわぁ、惚れるわ〜」









「ふざけんなよお前。あの人は辞めとけって、俺がいるじゃん」









ふざけんなはこっちの台詞だよ。









ゴリ押ししたって言っても恋人同士だよね？俺達。









泣きたくないって思いとは裏腹に、溢れてくる涙。









あぁ、女々しいな。









なんて自傷気味に笑う。

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