3ページ目 ページ24
『でも、この同好会ってあんまり予算使わなくないですか？
部室があるわけでもないし。』
S「そうなんだよ。俺もそう言ってみた。でも、これを機に実績のない部活を無くして全体の数を減らしたいとか何とか言ってて。」
『何だそれ。』
S「ホントそうだよな。」
『もう決定なんですか？』
S「いや、そうでもない。他の同好会の顧問が決定まであともう少し時間をください、って言って伸ばしてもらったから3月まで待つって。」
その言葉に少しだけホッとする。
だけどすぐにハッとする。
『でも今更、実績残せるようなコンクールとかあるんですか？』
S「だよな。大体のコンクールとかコンテストとかは夏とか秋で終わってる。だからもう、諦めてる先生もいた。
けどな、ここにはあったんだよ。まだ。」
『まじですか。』
先生が得意げにいくつかの紙を広げる。
それは思った以上に多い数のコンクールのパンフレット、ホームページのコピー。
S「この中のどれかに応募して何とか優秀賞でも貰えれば、実績を残したことになる。そうすれば、」
『同好会は無くならない。』
S「そう。やる？」
確認するように聞いてきた先生に当たり前のように答える。
『勿論ですよ。これだけあるなら一箇所に応募じゃなくて複数に応募してもいいですよね？』
S「え、いいけど大変じゃん。勉強は？」
私も確認するように聞いたつもりだったけど、先生は先生らしく勉強面について心配してきた。
『私の脳内、なめないでください？』
S「まじか。無理すんなよ。」
ええ、分かってる。無理なんてしない。ありのままに、純粋に、自分の脳に任せれば良い。
あとは、今まで書き溜めてきたものを放出するだけ。
9作目：「山を乗り越えるには、今までの山を。」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 22人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
フレンチ糖スト(プロフ) - 翠霞さん» こちらこそ、初めまして。嬉しいコメントありがとうございます。実は私も翠霞さんのお話を読ませていただいていまして、凄くお話の作りが上手いなぁといつも尊敬しながらお話を楽しませていただいています。私も陰ながら応援しています。 (2021年1月18日 18時) (
レス) id: ff01346260 (このIDを非表示/違反報告)
翠霞(プロフ) - 初めまして。いつもひそかにお話を読ませていただいております。フレンチ糖ストさんのお話が好きです。これからも応援しています。 (2021年1月17日 22時) (レス) id: c90e2b0ac3 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：フレンチ糖スト | 作成日時：2020年5月30日 20時
