愛され小説の主人公の友達です。【HQ】

性格良い女子がこの世にいると思うな、男子達よ。 ページ12

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その翌日。

昨日はほんの少し罪悪感湧いたな、なんて
言ってしまった悪口を、少しだけ悔やむ。

でも、昨日の友達の言っていたことは本当の
ようで。

ハルがバレー部男子にお呼び出しを食らう
度に、周りの女子達がひそひそ話を始めた。

あー、これじゃ、私も共倒れかな。

でもま、今更別のグループに入るにも肩身が
狭いし。

｢ねえねえ、A！｣

｢んー？｣

机に突っ伏していたのを、顔をあげれば、
うちのクラスの一軍上女子。

｢ぶっちゃけ、晴山ハル、どうよ？｣

｢……めっちゃ愛されてる系女子｣

来たか、こういう質問。なんて思いながら、
正直に答える。

｢うざい？｣

｢……まあ、そろそろうざったくはなって
くるよね｣

これも、本音。

しょうがないじゃん。最初は、あ、女バレの
女子だ。って思って適当に話しかけたのに。

いつの間にか凄い仲良くなっちゃって。
でもさ、もうさ、どうでもよくなるじゃん？

あんだけモテて、羨ましー、とかって思ってた
のが、だんだん、侑とか治とかに相談されて、
あまりにも鈍感な彼女に腹が立ってきて。

ましてや、好きだった人が、ハルに惚れ
ちゃったんだから。

少しくらい悪口言っても、許してもらえる
んじゃないだろうか、なんて。

｢んふ、流石A！あれはそう思うよね。
安心した、Aが晴山ハルを庇わなくて｣

｢何、集団リンチでもするつもり？｣

｢まさか。ただ、結構仲良さげだったから、
Aがおかしくなったのかと｣

｢……はは、笑える｣

おかしくなったんだろうね。
だって、好きだった人がハルに惚れようが
なんだろうが、涙もなんも出ない。

ただ、あっけらかんとした穴が空いてて。

多分、こういう奴のことを、人でなしって
いうんだ。

｢あ、Aー！｣

ハルが、笑顔で戻ってくる。後ろで侑が、
悲しそうな、寂しそうな顔をしてる。

見るに耐えない。

一軍女子が、ハルを見てイラついたみたいに
去っていった。

｢何？｣

｢聞いてえな、今度角名にハーゲンダッツ
奢ってもらえることになったんよー！
ついでにバレーのシューズとかも選んで
くれるって！｣

え。
じゃあ、まさか。

｢まさか、侑にもその話笑顔でしてきたの？｣

｢え？せやで！嬉しかったし！｣

だから、あんな顔、してたんか。
だから、侑が、あんな、顔。

ってか、なんか、あれ？

私、角名くんのことが好きだって、前、
ほんの2週間前くらいに、暴露しなかったっけ？

冗談でしょ？愛されガール。

昼ドラみたいにドロドロしだす。→←笑う門には福来るとか迷信。

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