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我々城03 ページ39

zm「ほーん、んでこの時間になったと、遅過ぎひん?」



『ご、ごめんなさい。』


何故か今、医務室で包帯に巻かれたゾムに叱られている。

怪我はだいぶ回復してきたらしい。
相変わらず人並み外れてる所に、もはや驚く気も無くなった。

zm「ほんま、めっちゃ襲われかけて大変やったわ…。」

『? おそわれ…?』

zm「いや、何でもない。」

ロボロに投げといたから〜とか何とか言いながら靴を履こうとするゾム。

『どこか行くの?』

zm「おん、まだグルッペンとトントンに任務の結果報告ちゃんとしとらんやろ?」



しまった。

疲れ切ってたせいか、完全に忘れてた。


あからさまな反応だったのだろうか、私の顔を見てクツクツと笑われる。

zm「いやwまぁしゃーないわ、俺もおらんと意味ないしな。」


ほないくで、と両手を広げたゾム。


あー、おんぶですかねこれは。


『はいはい。』

背を向けて乗りやすい様に屈む。

zm「んふふ、ええなぁこれ!」

『え、ちょっと!』

何を思ったのか、勢いよく後ろから抱きつかれ、あまりの反動にバランスを崩してしまった。

そうなれば、ゾムに後ろから組み敷かれてる様な状態になるわけで。



いや、重い。



zm「…Aってめっちゃ良い匂いするよな。」


『は?』


組み敷かれてから、なんか首あたりに違和感を感じると思ったら、この変態は人の匂いを…!


『もう、どいて!』

zm「んーなんでー?」

必死に踠いてるのを上手く抑えられ、先程よりも重さを掛けられた。
流石にムカついたため、背中をのけぞらせ、怒鳴ってやろうと首を向けると、ゾムの顔がドアップで映る。


『んぅ!?お、重いから。』



最悪、びっくりし過ぎてすっごい変な声出た。


案の定、ブハッと横に吹き出して大笑いされる。
緑の悪魔め…もう許さん。


『血、全部吸ってあげましょうか?』

zm「それはあかん、ごめんて。」

『あ!そろそろトントンさん達の所行かないとね、連れてってあげる。』


もう絶対おんぶしてやらん。

人をコケにして遊ぶヤツは引きずってくので充分。


zm「なぁ!ほんますまんてA!許してぇや…!」

堪忍の尾が切れるとはこう言う事なのだろう。
やりすぎたと反省した様に言う、ゾムの必死の謝罪は聞こえないフリをして、やっと覚えた総統閣下の部屋までそのまま連れて行った。





こう言う時は命令を使わないんだから、ほんと憎みきれない人だ。

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作品ジャンル:ファンタジー
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フラスコ(プロフ) - onigiri710さん» コメントありがとうございます!小説は妄想の具現化なだけなので文才皆無で…。絵はすごく時間かけたので褒めて頂けて嬉しいです\‖(^○^)‖/ハイジャンプ (2020年7月3日 6時) (レス) id: 3b8f60e517 (このIDを非表示/違反報告)
onigiri710(プロフ) - 小説かけるだけでもすごいのにプラスイラストまで描けるだと‥‥僕の精神がおいやられていくぅぅぅ(本音、神小説に神絵を見させていただきありがとうございます(スライディング土下座)) (2020年7月2日 22時) (レス) id: da17dc294d (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:フラスコ | 作成日時:2019年6月18日 0時

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