潜入02 ページ18
『…。』
zm「…。」
な、何この状況。
先程まで大先生という人と話していたが、私が彼に撫でられた瞬間、ゾムさんに腕を引かれそのまま連れられている。
何故か不機嫌そうなゾムさんに手を引かれたまま歩いていると、段々見慣れてきた場所になってきていた。
それよりも、
どうにかしてこの空気を変えたい。
『ゾムさん、お探しさせるお手間をかけてしまった事、大変申し訳ありませんでした。』
きっと、私が迷子になって迷惑をかけてしまったことが原因だろうから、早々に謝ろう。
するとゾムさんは前を向いたまま、特に気にしてないとつまらなそうに言った。
どうしたものかと悩んでいると、いつの間にか目的地に着いていたらしく、ゾムさんの手が離れる。
zm「とりあえず、明日の作戦会議するで。」
『は、はい。』
先程よりは機嫌も戻ったらしく、明日の潜入までの経路とその後の探索ルートを説明されていく。
10年以上あそこに囚われてたというのに、内情を全く知らなかったため、マップ全てを飲み込むのには時間が掛かりそうだ。
ただでさえ方向音痴なのに…。
zm「まぁ、ルートは都度ロボロが案内するやろから大丈夫やろ。」
『…助かります。』
この人は人の心が読めるのだろうか。
不思議に思いながらお礼を言えば、おもろい顔やな！と笑われる。
笑われたことにムッとしたが、すっかり機嫌が良くなったゾムさんを見たらどうでも良くなった。
うーんロボロさんにも顔見て笑われたし、そんなに変な顔なのかな。
zm「んふふ、やっぱ飽きひんなぁ。」
先程の不機嫌が嘘だったかの如く、ケラケラ笑いながら頭を撫でてくるゾムさん。
パーカーの隙間から見える緑色の瞳はとても優しそうだった。
zm「よし、じゃあ飯行くか。」
『承知しました。』
了解の意思を伝えると、何故か難しい顔をされる。
zm「…んーこれから敬語禁止な。」
『え』
また何かやらかしたかと思えば、そんなこと？
いきなりすぎませんか。
zm「あとさん付けもやな。」
『いえ、でも』
今更敬語を外せなんて、無理な話、
「ほーん、今度はほんまにチューしたろか？」
『っ、わかった。』
この人、本当に意地悪だ。
zm「んふふ、んで？」
もしかして、名前も今すぐ？
またもや考えてることがバレているようで、ニヨニヨしながら距離を詰めてくる。
『…ゾ、ゾム。』
zm「ようできました。」
満足げに笑った顔はイタズラっ子そのものだった。
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フラスコ(プロフ) - onigiri710さん» コメントありがとうございます！小説は妄想の具現化なだけなので文才皆無で…。絵はすごく時間かけたので褒めて頂けて嬉しいです\‖(^○^)‖/ハイジャンプ (2020年7月3日 6時) (
レス) id: 3b8f60e517 (このIDを非表示/違反報告)
onigiri710(プロフ) - 小説かけるだけでもすごいのにプラスイラストまで描けるだと‥‥僕の精神がおいやられていくぅぅぅ(本音、神小説に神絵を見させていただきありがとうございます(スライディング土下座)) (2020年7月2日 22時) (レス) id: da17dc294d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：フラスコ | 作成日時：2019年6月18日 0時
