にじゅうよん ページ24
結局、きんときと話した次の日にはなぜか図書館に足を向けていて。気がついたら新刊コーナーの前に立っていた。
A先輩の影は見当たらず、知らない先生や生徒たちだけがいる。少しだけ落胆したけど、同じことを俺もしていたから何も言えない。
つまらないと思いつつ、新刊を借りてとりあえず席に着いた。
申し訳程度に開いた参考書を目で追う。何にも捗らなくて、一度閉じて新刊を開いた。
文字を追えば追うほど、頭に先輩が浮かんでつまらないという感情だけが浮き彫りにされていく。
新刊さえも閉じて、参考書の上に重ねた。鞄からノートを取り出して、前回の勉強の振り返りでもしようとした。
“綺麗!”
俺の字を囲んで、先輩が書いたコメント。嫌に目について、その文字だけが異様に輝いてるような気さえして。
(こんなに、先輩のことばっかり考えてたっけ)
ノートは開いたまま、その上に伏せる。
色んな人が行き交う図書館で無意識に先輩の姿を探してしまう自分に嫌気が差して、いよいよ目を瞑った。
こんなんじゃきんときの言う通りだ。
ずっと一緒にいたい。横にいないのは寂しい。
恋愛小説のようなフレーズを頭に浮かべて、深く息を吐いた。
『あれ、スマイルくん?』
そんなタイミングに、A先輩が現れるなんて。
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ふぽ(プロフ) - 白瀬。 掛け持ち中〜さん» コメントありがとうございます!更新頑張ります…! (2022年12月28日 0時) (レス) id: c0d0822338 (このIDを非表示/違反報告)
白瀬。 掛け持ち中〜(プロフ) - コメント失礼します。ランキングからチラッと覗いて見たくらいの興味本位だったのですが、スマさんの良さが全面に出されているうえ、話の展開も面白く続きがすごく気になります…!同じ小説を書いてる身として尊敬しかないです。これからも陰ながら応援しています。 (2022年12月27日 12時) (レス) @page15 id: fce1309fe8 (このIDを非表示/違反報告)
ふぽ(プロフ) - mdk32さん» ありがとうございます。ゆっくりではありますが必ず更新致しますのでお待ち頂けると幸いです。 (2022年12月8日 0時) (レス) id: c0d0822338 (このIDを非表示/違反報告)
mdk32(プロフ) - このお話すごく面白い!一話から面白そうな雰囲気が…!続き楽しみにしてます!! (2022年12月6日 18時) (レス) id: 029c193521 (このIDを非表示/違反報告)
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