たまには良いだろ？ ページ33
これは気分転換をしようと夜中にバイクに跨がった時の話だ。マイクの子分らが押し合いへし合いしながら誰が俺の後ろに乗るかを決めていた。誰も乗りたくないらしい。俺はとっとと風を浴びたいよ。
『おい一人でいっちまうぞ』
「いや待って待ってて下さい狼！！」
『はよ…』
ガヤガヤと騒ぎ立てているとアッシュが顰めっ面でマンションから出てきた。俺たちの所までやって来ると一言うるさいと呟いた。それはもう不機嫌だ。
子分らは突然シンと静まった後ヒソヒソと話し初め真顔でアッシュを取り囲んだ。
「わっなんだよ！」
「ほれこれかぶって！」
「はい狼の後ろ座って！」
「ロープで縛るか？？吹っ飛ぶよなこんな華奢な体」
あっという間にアッシュは俺の後ろにくくりつけられた。こいつらまじで俺とアッシュロープで縛りやがった。
「おい、何だよこれ」
「俺は部屋戻るよ」
『おう。お前らは騒ぐなよ』
「イエッサー！」
ちょっと振り向いてアッシュのヘルメットをコツンと叩く。
『しっかり捕まってろよな』
「捕まるも何も縛られっ…！！」
言い切らないうちにバイクを発進させた。ブオンブオンと低い震動音を響かせながら静かな夜道を爆走で走り去る。
「正気かっ！？」
『俺はいつだって正気さ！どうだ、風が気持ちいいだろ？』
「風が煩くて何言ってるか分かんない！！！」
そう怒鳴られクツクツと笑う。カーブを車体を傾けて曲がってやればクソ！と言いながらも楽しそうに笑っている。
左車線から右折して来ようとした車のスレッスレを通り過ぎる時腰に回された腕がギュッと締め付けられワオワオワオと聞こえてきて思わず頬が緩んだ。クラクションはいわずもがな鳴らされた。
一通り走り回りマンションの駐車スペースに戻ってきた。風に煽られグシャグシャの髪をかきあげていると子分らがどっと押し寄せて来た。
『どうだった？』
「最高！」
『そら良かった』
「狼の後ろに乗って平気だったのか！？」
「やばいな！！」
「すげえや！！」
またもや子分らに取り囲まれわっちゃわっちゃされるアッシュを横目にバイクのキーを抜き取りポッケに突っ込む。
『ほれ、戻るぞ。お前らはマイクが来たら一緒に帰れよ』
「アイサー！」
出てきた時とは酷く対称にご機嫌なアッシュの腰を抱いて部屋へ戻った。
子分がきつく縛りすぎて俺とアッシュの腰にロープの跡がついてて英二に不思議がられたのはまた別の話。
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ゆうな(プロフ) - 花帆さん» こんばんわ〜！どういたしましてです！！こちらこそ楽しんで解説書けたのでコメント嬉しい限りです。これからもまた話数が埋まるまで気分で短編を書くので温かく見守って下さると嬉しいです (2019年5月30日 22時) (
レス) id: b1153871a1 (このIDを非表示/違反報告)
花帆 - こんばんは、解説どうもありがとうございます！ 気になっていた裏話がお聞きできて、よりお話の繋がりが分かって良かったです♪ 夢主さんとアッシュにときめけて、ラストもハッピーエンドで感謝です(*´ω｀*) (2019年5月30日 22時) (レス) id: aa0adc990d (このIDを非表示/違反報告)
ゆうな(プロフ) - 花帆さん» ありがとうございます！イチャイチャシーンはにやにやしながら書いてました笑そう言ってもらえて嬉しいです！！ふっふっふショーターはどうしても出したかったので出しました！それでは少し解説を書かせて頂きますので更新待ってて下さい！ (2019年4月7日 9時) (レス) id: b1153871a1 (このIDを非表示/違反報告)
花帆 - 英語のタイトルの意味も考えつつ読めたのも良かったです！ ラストの写真…ショーターあああ！！ってなりました(´ﾉω；`) (2019年4月7日 4時) (レス) id: aa0adc990d (このIDを非表示/違反報告)
花帆 - 完結おめでとうございます！アッシュが甘える様子やイチャつくシーンもドキドキして面白かったです！！最後まで目が離せませんでした！！ ライトイエロー〜夢主さんが目を覚ますまでのアッシュたちの様子や、死んだことにしていた理由が気になります…！ (2019年4月7日 4時) (レス) id: aa0adc990d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆうな | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org
作成日時：2019年3月5日 23時
