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壁に背を預け服の袖をピッと伸ばしながらシン達はまだかと通路の方へ視線を向ける。すると幽かに皿の割れる音と沢山の足音が聞こえ懐に手を忍ばせた。
「ひやっほーっ！！」
「きゃあああっ」
「うわっ！！」
始まった。英二と目を合わせ銃をしっかりと握りアッシュらのいるテーブルの前まで走り構えた。
「動くな！！」
『少しでも変な素振りをしたら撃つ』
「英二！！A…！！」
「…」
英二の背後にボーンズがやって来る。こちらのホールはしんと静まり緊張が張り巡っており隣のホールからの悲鳴やどよめき、銃声が響き渡る。
「動くな！両手はテーブルの上におけ！」
「う…」
隣のホールからこちらを狙って撃とうとしているやつのこめかみを撃ち抜く。
「！」
「！」
「どうだ小僧、貴様に撃てるか！？」
目を離した一瞬の隙にゴルツィネはアッシュの首にステーキナイフをあてがった。銃を構えたまま動けずにいる英二をよそに俺は少し屈んで斜め下からナイフに向かって銃を放った。ナイフは柄の部分だけを残し弾け飛ぶ。それと同時に背後で悲鳴が上がった。
「う！」
「撃てっ！英二っ！！」
アッシュが肘鉄をして離れたところを英二が撃った。こんな至近距離なのにも関わらず肩を少し抉っただけだった。だが隙は出来た。俺は急いでアッシュに駆け寄り抱き上げる。
「A！こっち！」
「どけーっ」
「エレベーターは使えないぞ！」
『おい押すなよ…いって、足踏んだの誰だ』
アッシュをしっかりと抱き抱え前後には英二とボーンズがいてあまり潰されずに済んでいる。
「こっちへ！」
「早く！！」
ふと足音がして振り向くと同時にアッシュが俺の懐から銃を抜き取り正面にいた男に向かって打っ放した。
「！？見えるのか！？」
「いや…音さ。撃鉄を起こす音がした。Aが振り返ってくれたからそのまま撃った」
『あれ、俺は足音がしたから振り返ったんだけど』
「このド修羅場の中でか！？」
少ししんどそうなアッシュを一旦床に下ろしてスーツのジャケットを脱ぎ英二に渡した。
「ケイン…この計画はあんたの案か？」
「いいや、シンさ」
アッシュから銃を受け取り懐に仕舞う。
「…無茶な事を…あんたまで奴の口車に乗るとはな…」
「…やれやれ、助けられた相手に文句言われちゃあわねぇなー」
『…よし、そろそろ出よう。シンに連絡入れろ』
再びアッシュを抱き上げ騒がしく駆けずり回る人で溢れるホールを見据えた。
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ゆうな(プロフ) - 葵さん» わ〜ほんとですか！？嬉しいです！！そうなんですよ〜！色々突っ込んでたら５作品目になってしまいました笑ありがとうございます！頑張りますね！ (2019年1月4日 18時) (
レス) id: b1153871a1 (このIDを非表示/違反報告)
葵 - 全シリーズ読ませてもらってます！もう5作品目ですね！！いつも楽しみに読んです！これからも応援してます！頑張ってください！ (2019年1月4日 15時) (レス) id: 0416d8cced (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆうな | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org
作成日時：2018年12月31日 22時
