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「だめだあこのまんまじゃ殺られるぞ！」
『！くそっ』
がち、がちっと音を鳴らすだけで銃口から弾が飛び出さなくなった。つまり弾切れだ。隣を見るとアレックスとシンも弾切れをした様で遂に袋の鼠となった。
「…しまった！さがれっ奥へ逃げろ！」
『だめだ！囲まれてる！』
「止まれ！抵抗すると射殺する！」
大勢の武装した中国人に囲まれ俺らは持っていた武器を捨て頭の後ろで手を組み壁際に並んで立たされた。
「お前ら季月龍の飼い犬だな。同じ中国人を殺しやがって！恥を知れよこのヤローッ！！」
「黙れ裏切り者が！！」
シンは銃の柄で頬を殴られた。それを見たシンの子分の内一人が目の前に立っていた奴に頭突きをかまし逃げろシン！と叫んで手すりの上からシンをどぶ水の中へ突き落とした。
「しまった！！」
「お、狼も！今のうちに！！」
『はっ？』
どんと背中を押され若干手すりに引っ掛りながら汚い汚いどぶ水の中へまたもや落っこちる。アレックスは懲りない様だな、仕方なく流れに身を委ねシンを探しつつ下流の方へ流されていく。
『シ、っうぶっ、』
「っはあ、」
途中でシンを見つけ声をかけた途端どぶ水が大きく揺れ口の中に思いきり流れ込んで来た。飲み込んでしまいあまりの気持ち悪さに吐き戻す。吐き気は収まる処か段々酷くなってきた為一旦シンは諦めた。
『おえっ』
「Aっ…げほっ…」
暫く揺られながら流されていると急に流れが緩やかになりやっとシンと合流した。協力して通路に這い上がり飲み込んだものを全てその場で吐き出した。
『大丈夫か……？』
「大丈夫に見えるかい…？」
『ノーだな』
何時間流されたのかもうすっかり体力は無くなっていた。それでもここで休んでる暇などない。息切れが酷く重い体を立ち上がらせ壁を伝いながらゆっくりと遠くに見える
『出たらどこに行けばいいか分かるか？』
「…だいたいは…きっと“ネズミの廊下”さ…」
『ふうん…あそこに全員か…むさ苦しい』
「あんた随分呑気だな…」
『怯えて暮らすなんて人生損してるぞ…男なら堂々とするもんさ…お前もボスならもっと貫禄見せた方がいいぞ』
そう言うとちぇと言ってそっぽを向いてしまったが表情がかなりしんどそうなので目的地につく前にへばっちまいそうだな、と少し憂鬱になった。流石にこの状態で人を抱えるのはキツイからな。
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ゆうな(プロフ) - 葵さん» わ〜ほんとですか！？嬉しいです！！そうなんですよ〜！色々突っ込んでたら５作品目になってしまいました笑ありがとうございます！頑張りますね！ (2019年1月4日 18時) (
レス) id: b1153871a1 (このIDを非表示/違反報告)
葵 - 全シリーズ読ませてもらってます！もう5作品目ですね！！いつも楽しみに読んです！これからも応援してます！頑張ってください！ (2019年1月4日 15時) (レス) id: 0416d8cced (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆうな | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org
作成日時：2018年12月31日 22時
