狼は月に吠える ページ2
「…少しは違って見えるかな」
「小学生には見えねえから安心しな」
「ちぇ…」
『…英二、俺やっぱ眼鏡似合わねえからこれ使えよ』
前髪を掻き上げて多少大人っぽく見える英二に丸眼鏡を渡す。俺を見た英二はわお〜と感嘆を漏らして眼鏡を受け取った。
「必要な時は迷わずブッ放せよ。でないと死ぬことになるぞ」
「…分かってる」
銃を手渡すのを尻目に眺めながら自分の銃の弾を装填する。予備の弾は両足に一つずつ括りつけ懐にも一つ忍ばせた。
『…さあ、行こうか』
「
「
しっかりと接客している英二を見届けてから自分もドリンクを持ってホールへと出る。入り口付近にいるのは用心棒だな。
アッシュらはどこにいるのだろうか。
『英二、バーの方見に行くか』
「僕も今行こうと思ってたとこ」
それとなく雰囲気を装いながら会話をし一緒にバーの方へと歩いて行く。予想以上に人が多くて探しずらい。これはシン達も気を付けないとだな。
『！』
「！！」
隣のホールにゴルツィネらとユーシスとブランカがいた。アッシュは車椅子に乗っている為やはり薬で目をやられている。英二を見ているブランカを見つめていると目が合った。すると英二を見つけた時よりも更に驚いた顔をしてそのままアッシュの背後に行き何かを耳打ちし始めた。
『英二、ここらで待機だ』
「わ、分かった」
『落ち着けよ、慎重にな』
頷いたのを見てブランカが近寄ってくる気配を感じながらドリンクを取るフリをする。
「
「あ、は、はい」
「すまないがシャンペンを頂けるかな。2つね」
「イ・イエス・サー」
にこっと笑顔を張り付けて英二に話し掛けるブランカをわざとじとりと睨み付ける。
少しわたわたしながら英二はブランカにシャンペンの入ったグラスを2つ差し出した。
「どうぞ」
「ありがとう………そんなに睨み付けてどうかなさいましたか？」
『そうだな…まずはその笑顔を取っ払ってから物を言ってくれ』
「おやおや、相変わらずの態度だね。安心しなよ、僕は君を敵には回したくないからね」
『安心出来ねえ。ウサギ野郎は黙ってな』
ふんと鼻で笑うとブランカは英二に楽しんでと言って戻っていった。その後英二の目線はアッシュに注がれたまま。そろそろシン達も突入してくる頃だ、俺も準備をしよう。
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ゆうな(プロフ) - 葵さん» わ〜ほんとですか！？嬉しいです！！そうなんですよ〜！色々突っ込んでたら５作品目になってしまいました笑ありがとうございます！頑張りますね！ (2019年1月4日 18時) (
レス) id: b1153871a1 (このIDを非表示/違反報告)
葵 - 全シリーズ読ませてもらってます！もう5作品目ですね！！いつも楽しみに読んです！これからも応援してます！頑張ってください！ (2019年1月4日 15時) (レス) id: 0416d8cced (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆうな | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org
作成日時：2018年12月31日 22時
