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「A……A!」
『ん…?』
「俺今から出るからな。もう少ししたらイベも来る」
寝起きの回らない頭で今言われた事を数秒かけてきっちりと理解し頷いた。アッシュの首に腕を回しいってらっしゃいのちゅーとふざけてキスをする。
『…?何でイベが来るんだ?』
「英二熱が出ちゃったんだ。熱の時くらい母国語で喋りたいだろ?」
成る程、と数回頷く。上体を起こしてアッシュを見上げると頭を撫でられ寝癖が酷いと小さく笑った。それからひしと抱き締められてその後は俺の顔を見ずに行ってしまった。
俺はもう一つの寝室へ顔を出し英二の様子を伺った。少し汗をかいていたのでタオルで拭いてやる。
「ありがとう」
『いや、いいよ。それより夜ご飯は食べるのか?』
「アッシュに食べた方が良いって言われたから食べるよ。あまり食欲が無いけれど」
『そうか』
その時丁度インターホンが鳴った。覗き穴から確認するとイベが立っていた。ドアを開けて中へ招き入れる。
「やあ」
『英二はあっち。夜ご飯は寿司頼む?俺電話するよ』
「ああ、ありがとう」
フロントに電話を入れる。数コール待った後ボーイの声が聞こえ用件を問われた。寿司のデリバリーを頼むから来たら通してやってくれと伝えた。その後デリバリーに電話をして三人前の寿司を頼んだ。
数十分もしない内に寿司は届き俺は一人リビングで寿司を食べる。俺はマグロとエビの寿司が好きだな、うまいやこれは。
冷蔵庫を開けると缶ビールとサイダー2缶しかなく仕方なく缶ビールを手にとりサイダーを英二とイベに残しておく。
「今から大丈夫か?今日の事報告するぞ」
『大丈夫だ』
そう返事を送ると電話が掛かってきて通話開始のボタンを押した。寿司の横に添えてあったガリとやらを食べながらマイクの第一声を待つ。
「お前が会った場所では会わなかったぞ。そんでそこの連中に話を聞いて回ってたんだがちらほら姿を見たって奴らが居たが場所がバラバラで特定が難しい」
『どこで見たって?』
「まずお前が遭遇した場所だろ、空港で見たって奴もいるし32番埠頭って奴もダウンタウンって言った奴もいたな」
『確かに絞り込みが難しいな』
ダウンタウン以外で候補にあがった場所に張り込みしていたらしいがその場所で目撃は出来なかったとの事だ。
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ゆうな(プロフ) - えなさん» 私も毎晩泣いてばかりです………アッシュにとっては最高のハッピーエンドだったので私たちにはどうしようもないですよね……ゆっくり自分の中で納得のいく形で納めましょう…BFは立ち直るのにとても時間がいりますからね… (2018年12月23日 10時) (レス) id: b1153871a1 (このIDを非表示/違反報告)
えな - あー、もう泣けます…いろいろ考えると本当にどうしようもないです…気持ちの整理がつかないです。 (2018年12月23日 2時) (レス) id: 590da95d14 (このIDを非表示/違反報告)
ゆうな(プロフ) - 彩さん» ですね!!もしかしたら最終話以降撃沈して暫く消えるかもしれないです……笑私もようやっと再開させれてホッとしておる所でございます。ありがとうございます!どうぞこれからもよろしくです! (2018年12月10日 8時) (レス) id: b1153871a1 (このIDを非表示/違反報告)
彩 - アニメもいよいよクライマックスですね!なんだか辛すぎて観れないままでいるんですよね笑 ようやく主人公とアッシュがまた再開できて本当に良かったです!まだ狼狩りが続くんでしょうかね。これからの展開楽しみにしてます! (2018年12月9日 21時) (レス) id: 97fafabb56 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ゆうな | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org
作成日時:2018年11月26日 22時