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肩を怪我したばかりの俺を外に出そうとするマイクの魂胆が見えず頭にハテナを浮かべながらなんでだと聞いた。
「電話じゃ積もる話も出来ないだろ、それに通話料かなり食うしゃねえか」
『みみっちいな』
「うるせえな、実際そうだろ」
起き上がり髪の毛を少し整える。モッズコートを取りに寝室へ向かおうとリビングの入り口に目をやるとイベがちらっと見えた。その奥にマックスがいて何やらアッシュと話している。
『今から支度して向かう』
「おう、ロビーで待ってる」
電話を切りゆっくりとイベ達の方へ歩いて行く。途中で気付いた様で片手をあげてあいさつをした。
「A!無事だったんだな」
『久し振りだな、イベ。元気そうで何より』
お互いにこっと微笑んで目を離した。俺は寝室に入りコートを羽織り玄関へと向かう。丁度アッシュとマックスが出ていく所だった。
「どっか行くのか?」
『ああ、マイクの所』
「気を付けて」
『お前もな』
頬にキスをしてお先に玄関から出してもらった。コートのポケットに手を突っ込みサングラスをしっかりとかけマンションを出る。タクシーを拾いマイクらのいるマンションの2ブロック手前で下ろしてもらいそこから歩いて向かった。
「こんにちは、どのような御用事で?」
『いいや、友人に呼ばれたんだ』
「おーい、こっちだ」
声のする方を振り向くとマイクが手を振っていた。受け付けの人に微笑んでからマイクについていき借りている部屋へ向かった。ドアの向こうからは子分らの騒がしい声が漏れて聞こえてきた。
「…まあ、入れや」
「ああっ!狼だ!」
「聞きましたよ!肩大丈夫ですか!?」
入るや否や駆け寄ってきた子分達に服をずらされ傷口を晒されいつも通り揉みくちゃにされながらリビングへと連れていかれた。
マンションに置かれてるテレビにしては大きすぎる画面にはニュースが流れていた。
―今朝8時40分 87号線で死亡事故が発生しました―
「ひとつ気になる事があるんだが」
―…なおこの事故で陸軍広報部副主任ビル・グレン氏と同乗の中央アメリカ軍事顧問トーマス・ホルストック大佐が死亡しました―
…ホルストックか、このタイミングで死ぬのはどうも何か引っ掛かるな。
「ブランカらしき人物をここ数日何回か目撃してる」
『んで、積もる話って………は?』
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ゆうな(プロフ) - えなさん» 私も毎晩泣いてばかりです………アッシュにとっては最高のハッピーエンドだったので私たちにはどうしようもないですよね……ゆっくり自分の中で納得のいく形で納めましょう…BFは立ち直るのにとても時間がいりますからね… (2018年12月23日 10時) (レス) id: b1153871a1 (このIDを非表示/違反報告)
えな - あー、もう泣けます…いろいろ考えると本当にどうしようもないです…気持ちの整理がつかないです。 (2018年12月23日 2時) (レス) id: 590da95d14 (このIDを非表示/違反報告)
ゆうな(プロフ) - 彩さん» ですね!!もしかしたら最終話以降撃沈して暫く消えるかもしれないです……笑私もようやっと再開させれてホッとしておる所でございます。ありがとうございます!どうぞこれからもよろしくです! (2018年12月10日 8時) (レス) id: b1153871a1 (このIDを非表示/違反報告)
彩 - アニメもいよいよクライマックスですね!なんだか辛すぎて観れないままでいるんですよね笑 ようやく主人公とアッシュがまた再開できて本当に良かったです!まだ狼狩りが続くんでしょうかね。これからの展開楽しみにしてます! (2018年12月9日 21時) (レス) id: 97fafabb56 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ゆうな | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org
作成日時:2018年11月26日 22時