番外編 小型になった彼女 ページ44
*
―――諸々の経緯は省くが、(ご都合)念能力で小さくなってしまった。……いや、小型になってしまった。
小さくなる、というと普通は、某名探偵のように｢見た目は子供、頭脳は大人｣、というのを想像するかもしれない。
なので、念の為、もう一度言っておこう。
｢小型になってしまった｣
｢見れば分かるけど？｣
｢小型になってしまった｣
｢脳みそも小さくなったの？｣
今の私は、まさにリカちゃん人形サイズ。つまり、そういう事である。幼児化ではなく、小人化してしまったのだ。
ちなみに、先程から辛辣な言葉を次々投げかけてくるのは、お察しの通りの私の幼馴染、イルミ。
私が困っているのに、顔色一つ変えずに適当なあしらい方をしてくる、どうしようもない男でもあった。
｢何で術者殺して解かないわけ？｣
｢キッチリ1日、1度かけたら自分の生死や意思による操作は不可能っていう、アホみたいな制約かけてたみたいなのよ｣
まぁ、人を小さくする事だけに念のメモリと修行時間を使い切った、言ってしまえばただのアホだったけど。
なので、リカちゃんサイズになっても、そいつを倒すのは馬鹿みたいに簡単だった。
そんな実力のヤツの念能力にどうしてかかったのか、とか色々説明したい気持ちはあるが、労力諸々を考えて、今回は割愛させてもらう。
(頭の中では色々と｢どうしようもない｣とか、｢辛辣｣とか言ったけど、今着てる服買ってきてくれたのもイルミだし……コイツなんだかんだ良い奴……)
いや、まさかそんなはずはあるまい。危うく騙されかけるところだった。
―――悪いけどイルミ、その辺の店でリカちゃんの服買ってきてくれない？
―――お前その無様な格好どうしたの？
小さくなった時に服は一緒に小さくならなかったので、実は犯人をぶち殺した際は服を着ていなかったりした。
しかし、流石にこのままではまずいと思った。なので、とりあえずスカートのポケットから、何とか引っ張り出したハンカチを羽織ったのだ。
とはいえ、そのままの格好で人形用の服を買いに行けるわけもなく。(ご都合で)たまたまちょうど近くに来ていたイルミの元へ出向き、その後の第1の会話が先程のアレだ。
(まぁ、イルミなりの心配って事にしときましょ)
考えるのをやめた人間の末路がこれか、と我ながらに思ってしまった。
頭が良すぎるのも考えもの、ということである。
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わっし - イルミとの絡みも過去編?も凄い好きです…！武器を自由に操れる…武器の威力も操れる…ってコト？！ (1月3日 0時) (
レス) @page43 id: bdc57886de (このIDを非表示/違反報告)
あめ。(プロフ) - Asaちゃんさん» コメントありがとうございます。イルミとの関係性は自分でも気に入っている部分なので、そこを肯定して頂けて、すごく嬉しく思います……！！ この気持ちでこれから先、更新頑張ります！ (2021年5月29日 1時) (レス) id: d0d59a8df2 (このIDを非表示/違反報告)
Asaちゃん(プロフ) - やばい、イルミとの絡み方がすごく好き！更新楽しみにしています^ - ^ (2021年5月28日 7時) (レス) id: 245967808e (このIDを非表示/違反報告)
あめ。(プロフ) - ダチュラさん» そう言って頂けてとても嬉しいです……！！調子に乗って、連日更新してしまいました笑。閲覧、暖かいコメント、ありがとうございます！ (2021年5月28日 1時) (レス) id: d0d59a8df2 (このIDを非表示/違反報告)
ダチュラ - 初見です!！続き気になる……！！更新待っています！！ (2021年5月27日 22時) (レス) id: d99cf3ac4a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あめ。 | 作成日時：2021年5月22日 0時
