1章25話 裏社会では有名人 ページ26
私は、意地でも自分の身体に傷をつけるわけにはいかない。その為には多少念能力を使ってでも彼に隙を作り、とっとと降参するべきなのだ。
｢！｣
流石にナイフの軌道が変わるのは予想外だったのか、少し体勢を崩すヒソカ。私はその隙を狙い、“参った”と宣言しようとした。
｢まいっ……｣
しようとして、また言葉を途切れさせる羽目になった。理由は単純、眼前に複数枚のトランプが、迫っていたからだ。
ぷしゅっ、だったか。それとも、ぶつん、だっただろうか。一瞬の事だったのでその時聞こえた音は、よく覚えていない。しかし私は確かに頬の肉を、トランプで抉られた。
(あの体勢で、気取らせずにトランプを投げたのね……)
たらり、と頬から血が流れ落ちるのを触って確かめる。私は、大きく舌を打った。
｢あーあ、最っっ悪｣
身体があつくなる。軋んだような音とともに、骨格が変わる。背が縮み、胸の膨らみは大きくなる。
髪の毛はブラウンからネイビーへと徐々に色を変え、瞳の色もきっと、ブラウンからラベンダーに変化している。
結んでいなかった髪が、“本来”の長さに伸びていく。
｢オイオイ待て、どういう事だ！？｣
｢……その容姿、まさか｣
闘場の外から見ていたレオリオとボドロが反応する。レオリオは
“私の容姿が変わった事について”
ボドロは、
“変化後の私の容姿について”
それぞれ、思うところがあるらしい。一般人は多分普通顔とか骨格変えられないし、素顔の私には裏社会で100億ジェニーを超える懸賞金がかかっているわけだし。
(実家からの家出娘捜索願みたいなものなので、勿論殺しは禁止だけど)
私の姿を変えていた念能力は、
しかし、この念能力の持ち主ではない私は、念能力のかけ直しを即座に行うことは不可能。なので私は、絶対に出血したくなかったのだ。
｢スゴいね、キミのその
一応、非念能力者には配慮しているのか、ヒソカは私にしか聞こえない声量でそう言った。
私が念能力を使ったので私だとバレたような物言いだが、ああでもしないと私がヒソカ相手に無傷で勝つ(降参する)ことは、きっと無理だった。
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わっし - イルミとの絡みも過去編?も凄い好きです…！武器を自由に操れる…武器の威力も操れる…ってコト？！ (1月3日 0時) (
レス) @page43 id: bdc57886de (このIDを非表示/違反報告)
あめ。(プロフ) - Asaちゃんさん» コメントありがとうございます。イルミとの関係性は自分でも気に入っている部分なので、そこを肯定して頂けて、すごく嬉しく思います……！！ この気持ちでこれから先、更新頑張ります！ (2021年5月29日 1時) (レス) id: d0d59a8df2 (このIDを非表示/違反報告)
Asaちゃん(プロフ) - やばい、イルミとの絡み方がすごく好き！更新楽しみにしています^ - ^ (2021年5月28日 7時) (レス) id: 245967808e (このIDを非表示/違反報告)
あめ。(プロフ) - ダチュラさん» そう言って頂けてとても嬉しいです……！！調子に乗って、連日更新してしまいました笑。閲覧、暖かいコメント、ありがとうございます！ (2021年5月28日 1時) (レス) id: d0d59a8df2 (このIDを非表示/違反報告)
ダチュラ - 初見です!！続き気になる……！！更新待っています！！ (2021年5月27日 22時) (レス) id: d99cf3ac4a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あめ。 | 作成日時：2021年5月22日 0時
