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1章24話 不本意な発 ページ25

──というフラグが、見事に回収された。




「最終試験、ヒソカVSネイビー! はじめ!」

「まいっ」

 ここを落としても私は次で、レオリオかボドロ──(ボドロの方は、名前も顔も初めて見た気がする)──のどちらか勝った方と戦うことになる。そうなった場合、よっぽどの事が無い限り、私は勝てる。

 その根拠は、前述のクラピカに関しての念能力云々の説明の通りだ。なので、私は早々に降参することにした──かったのだが、初っ端から凄いスピードで迫ってきたヒソカの蹴りを避ける事に意識を削がれ、言葉が途切れる。

 私に、降参させないつもりなのだ。


(こいつ、自分はクラピカにとっとと負けた癖に、次の相手とはまともに闘るのね……いえ、クラピカと“闘わなかった”のに“対峙”してしまったから、その熱が冷めないのかしら……)

 まあ、あくまで全ては私の想像だ。あれ系の人間は、何をするのか、何故するのか、全く分からない。そういうものだ。

 不気味な程に何も言わない彼は、嫌な笑みを浮かべながら、体勢を少し崩した私にトランプを投げた。

 大きく跳躍してそれを回避した私は、袖口に仕込んでいた極小型のナイフを数本飛ばす。余裕顔で、しかし楽しそうに身体をずらして躱すヒソカ。

 私はその様子を見て、思わず口角を上げた。


(──我儘な蝶々(ファレノプシス・オーキッド)!)


 彼を通り越して壁に突き刺さるはずだったナイフは、軌道を変え素早く彼の身体めがけて次々飛び込んでいく。

 私の「我儘な蝶々」は、ざっくり言うと“金属製の武器”を操作、具現化する二重系統の念能力だ。

 本当はもっと良い能力にしたかったのだが、とある1件をきっかけに不本意ながらこの“発”の原型が発動してしまい、とてもとても不本意ながらこの“発”を使い続けている。

 ……嫌な事を思い出した。


(そんな事は、今は良いのよ)

1章25話 裏社会では有名人→←1章23話 最終試験



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わっし - イルミとの絡みも過去編?も凄い好きです…!武器を自由に操れる…武器の威力も操れる…ってコト?! (1月3日 0時) (レス) @page43 id: bdc57886de (このIDを非表示/違反報告)
あめ。(プロフ) - Asaちゃんさん» コメントありがとうございます。イルミとの関係性は自分でも気に入っている部分なので、そこを肯定して頂けて、すごく嬉しく思います……!! この気持ちでこれから先、更新頑張ります! (2021年5月29日 1時) (レス) id: d0d59a8df2 (このIDを非表示/違反報告)
Asaちゃん(プロフ) - やばい、イルミとの絡み方がすごく好き!更新楽しみにしています^ - ^ (2021年5月28日 7時) (レス) id: 245967808e (このIDを非表示/違反報告)
あめ。(プロフ) - ダチュラさん» そう言って頂けてとても嬉しいです……!!調子に乗って、連日更新してしまいました笑。閲覧、暖かいコメント、ありがとうございます! (2021年5月28日 1時) (レス) id: d0d59a8df2 (このIDを非表示/違反報告)
ダチュラ - 初見です!!続き気になる……!!更新待っています!! (2021年5月27日 22時) (レス) id: d99cf3ac4a (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:あめ。 | 作成日時:2021年5月22日 0時

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