1章22話 優しさの使い所 ページ23
死ぬ前に44番と、どうしても闘いたい。彼の願いはそれだけだった。
戦士として最後まで、闘いに身を投じていたいらしいが、正直私にはよく分からない。
今からリタイアして治療すれば、まだ少しでも助かる可能性もあるだろうに。どうして自ら死にに行くのか。
戦士って不思議な生き物だ。あと、どこかの誰かさんみたいに戦ってヨくなる人種もちょっと私にはわからない。
｢んー、まぁ良いよ。行ってくれば？｣
あっさりと許可を出すイルミ。ご丁寧に44番──ヒソカの居場所まで教えてやるその優しさを、他の場所で生かせはしないものなのか……。
私は少し考えて、それはきっと無理だ、と秒で結論付ける。そして、ヒソカの元へ向かう男を見送ったその時、ふと気がついた。
｢あ、蝶……｣
｢あれくらいネットオークションで買えば？｣
｢それは最終手段でしょう？ なるべく自力で現地でとりたいの｣
｢ふーん。まぁいいや。今からアイツのプレート拾いに行くけど？｣
｢行かないわよ。ヒソカに会うのも面倒だし｣
｢そ。じゃあね｣
ヒソカに会って何かしらあるくらいなら、別の怪我人を探して蝶を採らせて貰う方が余程いい。勿論、自分で怪我して寄せ付ける方法が1番手っ取り早いけど。
色々事情があって、そういう訳にも行かないのだ。槍男のターゲットは私だったようなので、これからは特に狙われる事も無い。
あの様子だとあの男、結局イルミにトドメ刺されて死んでそうな感じだったし。
(あ……途中から“ネイビー”じゃなくなってた……)
──まぁ、“ネイビー”に飲まれないだけ良いか。
それからは、狙われる事も狙う事も無く。期日まで非常に暇な時間を過ごした。狙われるのも嫌なので、やはり平和が1番だと思う。
*
夢主とイルミに関しては絶対に幼少期の方がイチャ指数高くて大人になるごとにドライになってる気がするんですが、それはそれでいいと思ってしまいます。
言葉には出さないけど互いに強く想いあっていて、でも心の中でも別に互いの事が大切だとは自覚すらしていない。そんな関係だと勝手に思っています。
そして、お気に入りと閲覧、評価大変嬉しいです。ありがとうございます。
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わっし - イルミとの絡みも過去編?も凄い好きです…！武器を自由に操れる…武器の威力も操れる…ってコト？！ (1月3日 0時) (
レス) @page43 id: bdc57886de (このIDを非表示/違反報告)
あめ。(プロフ) - Asaちゃんさん» コメントありがとうございます。イルミとの関係性は自分でも気に入っている部分なので、そこを肯定して頂けて、すごく嬉しく思います……！！ この気持ちでこれから先、更新頑張ります！ (2021年5月29日 1時) (レス) id: d0d59a8df2 (このIDを非表示/違反報告)
Asaちゃん(プロフ) - やばい、イルミとの絡み方がすごく好き！更新楽しみにしています^ - ^ (2021年5月28日 7時) (レス) id: 245967808e (このIDを非表示/違反報告)
あめ。(プロフ) - ダチュラさん» そう言って頂けてとても嬉しいです……！！調子に乗って、連日更新してしまいました笑。閲覧、暖かいコメント、ありがとうございます！ (2021年5月28日 1時) (レス) id: d0d59a8df2 (このIDを非表示/違反報告)
ダチュラ - 初見です!！続き気になる……！！更新待っています！！ (2021年5月27日 22時) (レス) id: d99cf3ac4a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あめ。 | 作成日時：2021年5月22日 0時
