1章20話 完璧か、否か ページ21
―――――4次試験開始後。私はすぐさま気配を消して80番を背後から殴りつけ、さっさとプレートを奪った。
本当はもう少し待った方が良いかとも思ったが、もしも彼女が先に強者──ヒソカやイルミなどに狩られるような事があっては、プレートを取り返すのはとても骨だ。
確率はそこまで高くないにしろ、私は確実な道を選びたい。さっさと取って、さっさと合格基準を満たす。後は適当に暇を潰す。
後からプレートを奪い返そうと狙撃されるのも嫌なので、狙撃銃はしっかり頂く。頂戴した狙撃銃で、私もいざとなれば、自然に攻めに転じることができる。
──完璧すぎる。
何という手際の良さ、何という思考力。数日ガス漬けになったくらいでは、人間の脳みそは腐らないらしい。
ちなみに、3次試験の後で一応自分の身体を調べたが針らしき痕は無かったので、私はそこも安心した。
一応イルミとは幼馴染というか昔馴染みというか、そういう類いの仲良しなので私からは無償の信頼を寄せているけど、
イルミからしてみれば、
｢勝手に友人扱いするな｣
｢幼馴染？ 腐れ縁の間違いだろ｣
的な感じだろうし。アイツの感性は基本的にぶっ壊れてるから、何するか本当に分かったもんじゃない。
｢あ……私がターゲットの人、確認するの忘れてた｣
完璧すぎなかった。ちょっとおっちょこちょいだった。これでは、誰が狙ってくるか分からない。
(まぁ、誰が狙ってきても──)
殺気。
容易く感じ取れた気配の方を振り向くと同時に、長い槍を持った男が突進してくる。私は素早くその背後に回り、筋肉質な背中にナイフを突き立てた。
じわり、と滲む真っ赤な血の匂いが周囲に広がると、どこからともなく現れた真っ赤な蝶が、何匹もその傷口に群がる。
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わっし - イルミとの絡みも過去編?も凄い好きです…！武器を自由に操れる…武器の威力も操れる…ってコト？！ (1月3日 0時) (
レス) @page43 id: bdc57886de (このIDを非表示/違反報告)
あめ。(プロフ) - Asaちゃんさん» コメントありがとうございます。イルミとの関係性は自分でも気に入っている部分なので、そこを肯定して頂けて、すごく嬉しく思います……！！ この気持ちでこれから先、更新頑張ります！ (2021年5月29日 1時) (レス) id: d0d59a8df2 (このIDを非表示/違反報告)
Asaちゃん(プロフ) - やばい、イルミとの絡み方がすごく好き！更新楽しみにしています^ - ^ (2021年5月28日 7時) (レス) id: 245967808e (このIDを非表示/違反報告)
あめ。(プロフ) - ダチュラさん» そう言って頂けてとても嬉しいです……！！調子に乗って、連日更新してしまいました笑。閲覧、暖かいコメント、ありがとうございます！ (2021年5月28日 1時) (レス) id: d0d59a8df2 (このIDを非表示/違反報告)
ダチュラ - 初見です!！続き気になる……！！更新待っています！！ (2021年5月27日 22時) (レス) id: d99cf3ac4a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あめ。 | 作成日時：2021年5月22日 0時
