三二話 ページ36
「え？嘘でしょ？俺、鬼なの？」
これは昨夜二十五時、メールを見た及川の様子だ。
及川は、メールが届くのが怖かった。
だから、携帯の電源を切っていた。
そのため、彼が気付いたのはこんなに遅かったのだ。
このメールを見たとき、及川は思った。
『仲間を殺すくらいだったら、俺が死んだ方がいい。
でも・・・
みんなと、岩ちゃんとバレーができなくなるのは嫌だ。』
及川はノコギリを手に、足元に寝ている幼なじみ【岩泉一】を見下ろしながら、そっと呟いた。
「岩ちゃんには・・・・・・岩ちゃんにだけは知られたくない。」
覚悟を決め、及川は静かに体育館を出て行った。
岩泉に会ったら、自分の覚悟が揺らぐことなど、分かりきっていた。
誰かを殺そうと、もしくは自分が死のうと決意したはずだった。
だが、二日目が開始しても、誰も殺すことができないでいた。
そんなこんなで、時間が経ち・・・・
「俺を殺せ。」
運悪く、及川は岩泉に会ってしまった。
そして最悪なことに、こんなことを言い出した。
なぜかというと、岩泉には及川の考えていることが全て分かったのだ。
ーーーーーーー仲間を殺すなら、俺が死んだ方がいい。
ーーーーーーーまだ仲間とバレーがしたい。
岩泉は、及川に死んでほしくなかった。
それに誰も殺してほしくなかった。
及川は、及川でいて欲しかったのだ。
これからも変わらず、みんなを引っ張って行ってほしかった。
だから自ら死を選んだのだ。
及川に、今までの“ごめん”と“ありがとう”を言い残して。
だが、及川は一人になってしまった。
彼にはずっと、バレーと岩泉だけが宝だった。
仲間は大切だが、心から寄り添えるのは岩泉だけだった。
それなのに自分で、その宝を失ったのだ。
彼はからっぽになってしまった。
岩泉が望んだ、及川が及川でいるということは、叶わなかった。
「ふっ、ふふふ、アハハ、アハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハ!!」
親友の死が彼を狂わした。
彼の目には・・・・
もう何も映っていなかった。
《やっと壊れてくれたね✘✘》
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ゆうにゃん11(プロフ) - 実央さん» ありがとうございます!!更新頑張ります。 (2016年3月14日 14時) (
レス) id: a050ebb2e9 (このIDを非表示/違反報告)
実央(プロフ) - チャラ男だと思うんだけどな…のやっさんが気づいたなら私もできるはずじゃー！更新頑張ってください！ (2016年1月6日 12時) (レス) id: 95679b4124 (このIDを非表示/違反報告)
ゆうにゃん11(プロフ) - ゆーらんさん» コメントありがとうございます(*´ω｀*) (2015年12月4日 22時) (レス) id: f1035b009b (このIDを非表示/違反報告)
ゆーらん - 嘘ぉ!!O.Tってチャラ男じゃないの!? 何だ……!嗚呼えぇもう一回考えよ ノヤっさん……ο(°´д`)ο (2015年10月29日 21時) (レス) id: 5ba950dabe (このIDを非表示/違反報告)
ゆーらん - 面白いです、O.T分かりました!! イニシャルであらわすとか岩ちゃん、 きずかないのかな?? 頑張ってください (2015年10月29日 21時) (レス) id: 5ba950dabe (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：たお(元ゆうにゃん11) | 作成日時：2014年11月23日 13時
