五七話 ページ15
そこには…
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影「国、見?」
俺の前には、国見が立っている。
そして、もうすでに及川さんの姿は無かった。
どういうことだ?
俺は及川さんに………
殺されるはずじゃ……
国見が俺を庇った、のか?
でも、何で俺なんか…。
影「国見?お前なんで俺なんか庇って……」
俺は中学の頃、こいつや金田一に迷惑かけて、嫌われて当然のことをして…
なのに………
影「なんでだ?」
なんでわざわざ、嫌っている俺なんかを……。
俺が問いかけると、国見は力無く壁に寄りかかり、そのまま、ゆっくりと地べたに座ったかと思うと、口を開いた。
国「俺は……俺は、お前のことなんか、大嫌いだ。
でも、お前が仲間を見つけて、王様じゃなくなって……
それが……少し。いや、悔しかった。」
国「仲間だったのに、お前の道を正してやれなかったのが、悔しかった。
ちゃんとした仲間になって、一緒に喜びあえるようになれなかったのが…
…………悔しかった。」
そんなことを思っていたのか。
俺は、自分が間違えていることに気付いていなかった。
それで、こいつらにたくさん迷惑を掛けた。
でも……
国「でも、それ以上に、嬉しかった。
お前が、ちゃんと仲間を、持つことが、できた、ことが。」
俺には仲間がいる。
国「お前は、もう…孤独、じゃない。」
日向やA、先輩たちに……月島や山口だって。
でも今、また一人に…
国「早く行け。お前は、もう…一人にならない。
きっと今も、置いて行ったことを後悔、して、みんな、お前が、生きてることを、信じて
待ってる。だから…
行ってやれ。」
でも、そしたら…
国見、お前が……
国「俺、の、ことは……気にするな。
今、まで、悪かった。
ずっと、話したいと、思ってた……だから、最後、に、話せて、よか………た。
次、、、、は、負けない…、、、から、な…………」
『国見英、アウトォォォォォォォォ!!』
国見は静かに目を閉じ、息をすることを止めた。
影「国見……悪かった。
……………ありがとう。」
いつの間にか俺の頬には、無数の涙が伝っていた。
それを振り払うかのように、現在の仲間を思い浮かべ、俺は、あいつらが走って行った方に走り出した。
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睡蓮。(プロフ) - 山口くんのとこでめっちゃ泣きました。これからも更新頑張ってください。 (2021年5月30日 11時) (レス) id: ccbe99882f (このIDを非表示/違反報告)
たお(元ゆうにゃん11)(プロフ) - うえさん» 説明足らずで申し訳ありません。指摘ありがとうございます。鬼を入れないで残り11人です。鬼も入れた全体的な生き残りは、14人です。 (2017年6月13日 22時) (レス) id: c4cc2ede4f (このIDを非表示/違反報告)
うえ - 六十話では、残り11人と言っていますけど、六十四話で、残り14人となっています。どちらが本当なのですか? (2017年6月9日 15時) (レス) id: a39dedaf45 (このIDを非表示/違反報告)
ゆうにゃん11(プロフ) - 餡蜜饅頭さん» 更新が大幅に遅れてしまい、申し訳ありません。気長に待ってくださると嬉しいです。コメントありがとうございました! (2016年5月27日 19時) (レス) id: a050ebb2e9 (このIDを非表示/違反報告)
餡蜜饅頭(プロフ) - 続きが早く見たいです!とても楽しみに待っております!更新頑張って下さいっ!! (2016年4月27日 22時) (レス) id: 73e2391b73 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ゆうにゃん11 | 作成日時:2015年12月14日 22時