４振り ページ5
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結局職員室までズルズルと引き摺られた
抵抗する度に掴まれた腕の力強まるからすげー痛い
なんなんだほんとに
そして提出後何故かまだ腕は掴まれたまま靴箱まで来てしまっているのだがそれは如何に？
『おい、もう離せ』
「ふんふん〜」
『…おい』
「ん？なんや俺に言うてるん？」
『お前以外に誰がいる』
「いや〜、全然名前呼ばれへんからな〜」
その言葉に思わず苦虫を噛み潰したような顔をしてしまう
わざとらしいなコイツ
「同じクラスやから名前ぐらい知っとるやろ！」
外履きに履き替えながら鳥井は続けてそう言った
ああ勿論知っているとも同クラスとかそのレベルじゃねえしお前学園じゃ有名じゃねーかなめとんのか人気者がよぉ！
内心ハンカチギリギリ噛み締めてちいーちゃな声で名を言う
『…鳥井』
「正解ー」
『ふん』
「お前は……晴くんやろ」
『幸坂だ』
「うん、下の名前晴言うやろ！」
『幸坂だ』
「何やねんお前ww」
ほんま変におもろいなと笑うがどこが面白いのかさっぱりだ
こっちはひとつも面白くねえんだぞこの状況！
なんでまた腕掴む！お前と帰るつもりはないんだが！！
『離せ』
「いやや」
なんなんだほんとに！！！！！
駄々っ子か！！！可愛くねーぞ！たとえ世間一般が可愛いと認めても俺は可愛いとは思わん！
くそ！人気者め！
あとこいつ帰宅するんならまだしもどこに向かうつもりなんだ
俺の家知らないだろ、もちろん俺もこいつの家は知らないが
疑問に思った俺に察したのか先を歩く鳥井が振り返って言った言葉に俺は全力で抵抗するのであった
「マクド行こな！」
『いかん、離せ俺は帰る』
「いや〜楽しみやな〜」
『くそ、離せ…なんでこんな力強いんだ』
「えww1度も力はいっとらんで？wもしかしてザコ？www」
『帰る』
「ちゃいますやーんwww」
お前はゴリラかなんかなのか、それと俺はマック派だ
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作者名：まゆげ | 作成日時：2022年7月9日 15時
