検索窓
今日:2 hit、昨日:5 hit、合計:53,842 hit

第二十話 side.Tw ページ22

懐中電灯で照らされた円い光の中にあったものに、俺は目を疑った

俺もFBも、声が出ないまま体が固まっている。


「こ、れ、Aのっ…?」

夜の虫が控えめに鳴く中、FBが口を開いた
せめてもの疑問形で発された言葉は、情けなく震えていた

島で、首輪の次に渡された支給品

武器と薬が入っていた黒い鞄だ。


「たまたまだよね?たまたまここで別の奴が置いてったんだよね?」

「はは、は、だよなぁ?Aじゃない誰かが置いたんだよな?」

「お!何か見つけたの…、か…」

俺達の元へ走ってきた、きっくんとあろま。
それが目に入ったのか、表情が段々と青ざめていった。


「…何か入ってる」

土を払いながら鞄を持ったあろまが、そう呟いた

Aのものなら、確実に何も入ってない筈
あろまの言葉に、少しほっとした自分が居た。

誰かの道具が入ったままなのだろうか


「何かいいもん入ってたらラッキーだよなー」

あろまから鞄を取り、チャックを下ろしたきっくんは、そのまま固まってしまった。
中身はきっくんの背中で隠れてしまっていて、よく見えない




「おいきっくん、何が入っ…」


「ッ見るな!馬鹿!」


覗こうとしたあろまとFBに続き、俺も顔を覗かせる

きっくんの広げた腕の間から、
はっきり[見えてしまった]ものに、俺達は悲鳴を上げた。




青白い、人間の右腕

青黒くなり始めている腕の傷は、ひらがなで


「なぐもはひとじちにとった
こうじょうにこい」

第二十一話 side.Tw→←第十九話 side.Tw



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (84 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
202人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

ちゃんかな(プロフ) - キヨのラスボス感が…ww面白くて一気に読ませて頂きました!更新楽しみにしてます^ ^ (2016年4月18日 6時) (レス) id: 92b328d118 (このIDを非表示/違反報告)
不眠パン(プロフ) - じぜりゅ@せぴ厨さん» ありがとう(-ω-) (2016年3月26日 2時) (レス) id: 08941b9fc7 (このIDを非表示/違反報告)
じぜりゅ@せぴ厨(プロフ) - 影ながら応援していますー!これからも頑張ってください! (2016年3月26日 1時) (レス) id: 4161755bef (このIDを非表示/違反報告)
不眠パン(プロフ) - どんどこさん» ありがとうございます!とても嬉しいお言葉です!個人の忙しい時期は終わったので更新頑張ろうと思います! (2016年2月27日 0時) (レス) id: 3ebdc808ef (このIDを非表示/違反報告)
どんどこ - 何でこんな素晴らしい作品が作れるんですか…とても尊敬します!これからも頑張ってください! (2016年2月26日 23時) (レス) id: 5d711073e1 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:不眠ご飯 | 作成日時:2015年8月1日 7時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。