第二十話 side.Tw ページ22
懐中電灯で照らされた円い光の中にあったものに、俺は目を疑った
俺もFBも、声が出ないまま体が固まっている。
「こ、れ、Aのっ…?」
夜の虫が控えめに鳴く中、FBが口を開いた
せめてもの疑問形で発された言葉は、情けなく震えていた
島で、首輪の次に渡された支給品
武器と薬が入っていた黒い鞄だ。
「たまたまだよね?たまたまここで別の奴が置いてったんだよね?」
「はは、は、だよなぁ?Aじゃない誰かが置いたんだよな?」
「お!何か見つけたの…、か…」
俺達の元へ走ってきた、きっくんとあろま。
それが目に入ったのか、表情が段々と青ざめていった。
「…何か入ってる」
土を払いながら鞄を持ったあろまが、そう呟いた
Aのものなら、確実に何も入ってない筈
あろまの言葉に、少しほっとした自分が居た。
誰かの道具が入ったままなのだろうか
「何かいいもん入ってたらラッキーだよなー」
あろまから鞄を取り、チャックを下ろしたきっくんは、そのまま固まってしまった。
中身はきっくんの背中で隠れてしまっていて、よく見えない
「おいきっくん、何が入っ…」
「ッ見るな!馬鹿!」
覗こうとしたあろまとFBに続き、俺も顔を覗かせる
きっくんの広げた腕の間から、
はっきり[見えてしまった]ものに、俺達は悲鳴を上げた。
青白い、人間の右腕
青黒くなり始めている腕の傷は、ひらがなで
「なぐもはひとじちにとった
こうじょうにこい」
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ちゃんかな(プロフ) - キヨのラスボス感が…ww面白くて一気に読ませて頂きました!更新楽しみにしてます^ ^ (2016年4月18日 6時) (レス) id: 92b328d118 (このIDを非表示/違反報告)
不眠パン(プロフ) - じぜりゅ@せぴ厨さん» ありがとう(-ω-) (2016年3月26日 2時) (レス) id: 08941b9fc7 (このIDを非表示/違反報告)
じぜりゅ@せぴ厨(プロフ) - 影ながら応援していますー!これからも頑張ってください! (2016年3月26日 1時) (レス) id: 4161755bef (このIDを非表示/違反報告)
不眠パン(プロフ) - どんどこさん» ありがとうございます!とても嬉しいお言葉です!個人の忙しい時期は終わったので更新頑張ろうと思います! (2016年2月27日 0時) (レス) id: 3ebdc808ef (このIDを非表示/違反報告)
どんどこ - 何でこんな素晴らしい作品が作れるんですか…とても尊敬します!これからも頑張ってください! (2016年2月26日 23時) (レス) id: 5d711073e1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:不眠ご飯 | 作成日時:2015年8月1日 7時