【うらみちお兄さん】ブラック会社にも癒しはあるそうです

グッバイ？ホワイトデー ページ49

ポカポカとする天候に小さな欠伸をしながら仕事場に向かう


『ふわっ…わ…！！』

？｢わわ！す…すみません…！｣


よろけた反動で男性の持ってた大きな荷物が地面に落ちる


『ご…ごめんなさい！大丈夫ですか…？』

？｢あ…えっと｣

『はい荷物これだけですか？本当にごめんな…って嘘…遅刻しちゃう』


荷物と絆創膏を渡して会社まで急ぐ。
なんだか誰かに似てたなぁ…そんな事を思いながら会社の道を急いだ

…
……
………

？｢…都会の人間はみんな心が死んどるって……女神様もおるんやなぁ…｣

血が滲む手のひらに絆創膏を握りしめた

…
……


『ついた！って腕時計狂ってる…なんだ〜…』

兎原｢おは〜Aどーしたの？髪跳ねてるよ｣

熊谷｢おはよA｣


背後の声に驚きながらも2人におはようと笑うと可愛らしい袋を手渡された


兎原｢ホワイトデーのお返し！A専用マッサージ券痛て！！｣

熊谷｢ん…俺からも｣


兎原君を押し退けずずいっと渡され箱を開けると可愛らしいクマのぬいぐるみがあった。


『可愛いありがとう！熊谷君！お部屋に飾るね』

熊谷｢ん…気に入ってくれたんなら…じゃ｣


ふいっとそっぽ向いて兎原君の首元を引っ張り楽屋へと歩く熊谷君の耳は真っ赤だった


…
……


『…っと！倉庫整理終了！』

木角｢A｣

『わっ！…木角さんか…びっくりした』


一瞬体が強ばったが俺だと分かるとふにゃっと笑うA
あ〜可愛い〜


木角｢ん…ごめんね、これ渡したくて｣

｢これ？…わわ…高そうな香水どうしたんですか？｣

木角｢俺が使ってるやつ何だけど…ホワイトデーのお返し｣


見るからに高そうな奴だ！そう考えていると首元にシュッと何かを掛けられる


木角｢じゃ俺仕事あるから〜｣

『え…？あ…ありがとうございました！』

その場に残ったのは私と木角さんの匂いがする香水だった


…
……

仕事も終わったし今日はもう帰ろうと思った瞬間扉が叩かれる


裏道｢A居る？｣

『あ、裏道さんお疲れ様です』


どうしましたか？と裏道さんに近付くと手首を掴まれ裏道さんの胸にダイブする形になってしまった


『わ…ごっごめんな…』

裏道｢…ん…じゃあお疲れ様｣


そう言って扉に向かう裏道さんにお疲れ様でした…と呟くと首元に光る物に目を奪われる


『…えっ…これ』

裏道｢チョコ美味しかった…ありがと｣


耳を真っ赤にしながら扉を閉める裏道さんを見つめながら首元に光るネックレスを握りしめた

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