42.くーちゃんの好きなところ ページ42
jae
「 めっちゃ言いにくいんだけど一個言っとくとさ 」
「 なに急に怖いこと言わないでよ 」
「 さっきのドラマ毎週ちゃんと見てたんだよね 」
「 あんなに見るなって言ってたのに 」
そりゃあ好きな子が出てるドラマとか当たり前に気になるからやっぱり見ちゃうでしょ。たぶんみんなも見てないとか言っておいて見てるとは思うけど、きっとメイキングまで見てるのは俺しかいないだろうな。まあそのメイキングについては色々と不満はあるけど今とりあえず言えるのは実際に付き合ってるのを知っている身から見るそれはやっぱりキツかったわ。毎回のことあーもうなに見てんだろ、見なきゃよかったーって結局大後悔しては毎週日曜日になったらすぐに見ちゃってるし。てか最後まで見ちゃったし。懲りれないほど好きな気持ちは特に変わらず増してる気がする。
「 こうやって男と二人っきりで部屋で映画見るとか一緒に寝るのとか知ったら彼氏さん怒るんじゃない? 」
今更何言ってんのでも言う顔をしているのは察せてしまった俺は目線を合わせないようにパソコンの画面に集中していた。何故だかなんとも言わずに軽く微笑うくーちゃんを見るとさらに頭の中が混乱した。
「 でもメンバーだからいいと思ってしてないよ 」
「 なにその俺だからいいみたいな言い方 」
「 ん?だからそういう意味だけど 」
耳と目を疑った。これは本心なのか、また気持ちを揺さぶって俺を逃さないようにしているだけなのか。薄暗い部屋の中で見える表情や声で伝わっていたことが相手が酔っている状態であることだった事に気が付く。
「 ねえまた飲んだでしょ、顔真っ赤だよ 」
“じぇひょんくんの冷蔵庫に入ってあったワイン持ってきたついでに結構飲んできた”と火照った顔でベッドの横にある小さい机に置いていたワイングラスを持って飲み干すのを見届けている俺はゴクンと唾を飲み込んだ。昔から見ていたくーちゃんが、昔からずーっと大好きだったくーちゃんがなんだか思ったよりもすごく変わった気がして。知らないうちに大人になった気がして。それでいて俺は長い間その罠に引っかかりまんまと手の平で転がされている状況がなんとなく今すごく気に食わなく思ってどうにかしたくなっていた。
「 おれね、くーちゃんのわるい部分が好きなの 」
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ちょこりたん(プロフ) - Ronnyさん» ですよね!!!それに最近人気ですし知ってる子も多いかと思って登場させてみました!!感激していただき嬉しいです!これからも優しい目でお見守りください( т_т ) (2021年4月18日 9時) (レス) id: 5933786ca4 (このIDを非表示/違反報告)
Ronny(プロフ) - ソンガンくーーーーん!!!アアアアアスキ!!ソンガン君が登場する小説ほとんどないので感激です!! (2021年3月31日 0時) (レス) id: d499d51969 (このIDを非表示/違反報告)
ちょこりたん(プロフ) - おまめさん» コメントありがとうございます泣どうしてもアイドルじゃない人とクアちゃんを書きたかったんです..読者さんはソンガンさんが出てくることによってどう思うか心配でしたのでこのコメントを頂けて安心しました!これからもご愛読ください! (2021年2月11日 9時) (レス) id: 5933786ca4 (このIDを非表示/違反報告)
おまめ(プロフ) - ソンガンさん出てくるの最高です!! (2021年2月10日 23時) (レス) id: e449d9e1dc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ちょこりたん | 作成日時:2020年4月28日 20時