お や つ の 時 間

３９．メモの履歴の失恋歌 ページ39

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これまで練習生の頃からずっと一緒に居てお前が彼氏居るだとか好きな人がいるだとか、そういうのは一度も聞いたことなかったから眠りにつくまで考え込んでいた時もあったし顔を見ればモヤモヤしてしていたけど前よりかは少し慣れてしまったのはいつの間にか知ってから半年経っていたからだと思う。

だから、世間にバレないようになんかしてるのかとふと気になって聞くと、お互いが神経質になってるのは当たり前で、私達は一般人じゃなくて人に見られる者であるからもしファンや会社の人がもし知ってしまうと騒ぎは当然起こるに決まっている。そうなってしまうと、何かと悪いようなイメージを持たれて仕事が一つや二つ無くなってしまうことも有り得てしまうかもしれない。それによってメンバーには迷惑をかけてしまうのは当然のことで、もし酷く荒れてしまえば私の過激なサセンなんて山ほどいるのに彼氏にまで迷惑がかかるかもしれない。彼氏は俳優業だからとはいえ、この今、お互いに人気が落ちるといけない。もちろんバレないようにはしているよ。だなんてクアの口からそんな言葉を聞くなんてことも思っていなかった。こんなに大切されてるその人を本当に羨ましく思った。

「 本当にお前の彼氏なの？この人が 」
「 何回も言わせないで 」

テレビの料理のCMにソンガンさんが流れていてもう分かってるけど何となく聞いてみると呆れた感じで口にするからふーんと拗ねた顔を見せたかもしれない。まあ別にとやかく言うつもりはないけどさ。

「 そういえばジェミンには言ったの？ 」
「 あの子前から気付いてる 」

知らないような顔をしていてジェミンはかなり前から気付いてるんだろうな。久しぶりの二人になれた空間でお互いに何も話さずスマホをいじってるだけだけど心地が良かったのに、数分後にクアのスマホから着信音が流れた。正直ハッとした。自分の部屋へ戻る背中を見ると行かないでほしい手が出て来てしまいそうだった。今ここで抱き締めたら電話を切ってこのまま一緒にいてくれないかな、なんて考えるだけ無駄なのは分かってる。長い間の恋が呆気なく終わる失恋は辛いもので、この感情を押し込めば良いか分からなって歌詞にでも書こうとスマホのメモを開けばそこには既に沢山のクアに対する歌詞が綴られているのを少し読んでしまい泣きそうになってクッションに顔を伏せた。






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