夢－yume－ (ページ32)

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「……、その、最初、会ったときは全然好きじゃなかったんだ。」

何から言おう、と口を開いて、出てきたのはこんな言葉。

言いたいこととは真反対で、ジェシーの方を見れない。

「……ごめん、それで、だんだんジェシーといるようになって、なんか違うなって彼女とも別れた。」

「…うん。、え？」

「え？えっと、だから、何が言いたいかというと、多分、…いや、絶対俺は、ジェシーが好きならしい。」

ドキドキのレベルじゃなく、ドクンドクンと心臓が脈打つのがわかる。

怖くて、反応が見られない。

「………え、」

「……ごめん、もう俺のこと好き、じゃないよね、。ただ言いたかっただけだから。」

震えそうになる声は、がんばってお腹に力を入れて悟られないように、滲んできた視界は瞬きでクリアにする。

「……その、俺が言いたいことは終わり、です。ごめんね、ありが、っ」

ありがとう、と言おうとして、視界が暗くなる。

息を吸うと、髪を切ってくれたときの匂いがして

「、…こぉーちぃ〜」

「え、ジェシー？」

なんだか驚いて、涙が引っ込む。

え、ジェシーに、抱きしめられてる？

「こーち、俺の話も聞いて。」

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