夢－yume－ (ページ13)

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次の日、朝に掃除に出ると下から樹が出てきた。

泊まり？と声をかけると、まあ、と濁す。

…またか。

樹は、ゲイだ。たまに連れ込んでヤっている。

でもなんか、今日は嬉しそうで、いい人できたのかな、なんて。

「俺、男が好きなんだよね。」

高校生で、合コンに誘った時だと思う。樹が話してくれた。

あの時樹は爆モテとか言われて、告白はかなりされていたらしい。…どれも断っていたけど。

「そっか。変なのに誘ってごめんな。」

そう言って終わりにしようと思ったんだけど、樹の方はえ？みたいな顔してて。

「え？俺なんか変なこと言った？」

「いや言ってないけど。なんか、変な目で見られなかったから。」

樹曰く、大体の人は一瞬は戸惑った顔をするんだという。

別にそんな感じはしてなくもなかったし、あんまり変とは思わなかったな、なんて。

それからなんだかんだ、俺がビルの管理人やるって言ったらテナント入ってきて。

所謂、腐れ縁ってやつ。

時間とともに、樹のことはなんとなく、分かるようになって行った。

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