夢－yume－ (ページ11)

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ピロン、という音と同時に画面が光り、メッセージの受信を知らせる。

緑色をタップすると、彼女から。

ハナ今度いつ空いてる?

なんの変哲もない、少しだけ冷たい文面。

いつもは何も思わず返信するんだけど、今日は一瞬ジェシーの顔が頭をよぎった。

…なんでだよ、彼女に連絡する時に別に良くね？

誰に言うわけでもなく、言い訳をする。

……なんか俺、変かもしれない。

結局、次の休みに会うことになった。

別にめんどくさくは無い。ジェシーの時よりはよっぽどいい。

なのに何故か行きたくなくて、でもその理由は分かんなくて。

何となくジェシーに知られたくなくて、初めて大我達に何も言わずに出てきた。

「おまたせ。」

そう言って近寄って来る彼女に、少しの違和感を感じてその日は全く楽しめなかった。

別に、いつもと同じだ。週に一回くらい会って、なんでもない話をして、それで、たまには手を繋いだり、キスをしたり、＿＿＿

＿＿、何か、違う。違わないのだけど、何か気になって、その“何か”がなんなのかは全く分からない。

そのまま、その日は体調が悪いと言って帰ってしまった。

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