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ウィーン
誰とも会うことなく自室に戻ることができた
正体を隠している以上、仕方のないことなのだけれど…
『あら？』
ベットに目を向けるとカイリが眠っていたら
気持ち良さそうに、なおかつ幸せそうにね
愛しい我が子をこんな危険な場所に留まらせていいのかと思った
でも、今は先に済ませておきたい問題があるわ
『ジン、どうしてここまで来たの…。』
窓から見える隣の高層ビル
あれは許可が下りた人だけが入れる来客用のホテル
あの最上階に私が愛した人物がいるとなると緊張する
会いたいけどどんな顔をすればいいのか全然分からないわよ
A「ふぅ…、…え？」
しばらく見ていると誰かと目が合った
こことホテルの最上階は距離があまりなくて顔が見える
しかも高さも同じくらいだから不便よ本当
誰かなんて一瞬で分かったもの…
『どうしましょう、彼と目が合ってしまったわ…。』
プルルルル
CCMが急に鳴った
恐る恐る開いて画面を見ると彼の名前があった
登録を消そうと思ったけど悲しくて消せなかったのよ
それが、今になって連絡が来るなんて思わなかった
どんなことを言えばいいのか分からないし話せるかどうかも曖昧
でも、声だけでも聞きたいという思いとの葛藤が続く
ピッ
A「あ…。」
うっかりと通話ボタンを押してしまった
すぐに切ろうとしたけどそれは無理だった
だって、直ぐに彼の声が聞こえたから…
ジ「Aか…？」
A「…そうよ、久しぶりね。」
向こうは私だと分かるとこう言った
ジ「直接会って話したい、君は僕の前に立つ建物の最上階にいるんだろう？」
私は再び窓から彼がいる部屋に視線を向けた
すると彼も私の部屋を見つめていた
再びぶつかり合う紅い瞳と青い瞳…
A「見えてるでしょう？私の姿…。」
ジ「あぁ、少し遠いがな。」フッ
彼は電話越しに小さく笑った
久々に聞く声に私は無性に感動してすすり泣きをした
嬉しくて涙が止まらなくて本当に嫌
ジ「行ってもいいか？」
A「えぇ、待ってる…。」
そう言うと彼は「ありがとう」と言って電話を切った
会いたいのに、どうして自分から手を伸ばさなかったの…？
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アース - まさか、待っててくれたんですか？こんなに空いていたと言うのに…… (2015年11月8日 11時) (
レス) id: d06c1fe5e8 (このIDを非表示/違反報告)
りん(プロフ) - 久しぶりの更新ｷﾀ━━ヽ(´ω`)ﾉﾞ━━!!待ってました！続き、楽しみにしてます！( (2015年8月26日 15時) (レス) id: adce949a7f (このIDを非表示/違反報告)
アース - 今まで本当にありがとうございました！待っててくれて、本当に感謝します…！ (2015年8月26日 0時) (レス) id: d06c1fe5e8 (このIDを非表示/違反報告)
水無月レイカ(プロフ) - 続き最高です！前の作品も前の前の作品も号泣しました！更新待ってます！本当にすごいです！ (2015年5月22日 6時) (レス) id: 3a77b62cc6 (このIDを非表示/違反報告)
アース - コメントしくださってありがとうございます、最近更新してなくてすみません、このような言い訳ばかりでごめんなさい(´；ω；｀) (2014年7月16日 20時) (レス) id: 1e4a0158ee (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：アース/クラウン | 作成日時：2014年1月1日 4時
