復讐屋3【JW】

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Side.桃



青「…ごめん。」

桃「やから謝らんといてって！」

青「ちゃう、そうやなくて。俺がなかなか自分を認めへんせいで、ノゾムはずっと幸せ者になれてへんかったってことやんな…？」

桃「…そうやで。リュウセイの自己嫌悪のせいで、俺、いつまで経ってもリュウセイの中で幸せ者になれへん。俺は今こんなに幸せなのに。やから、早くリュウセイの中の俺を幸せ者にしてくれません？」


俺のその言葉に、視線を落としてなにか考えこんでいる様子のリュウセイ。

リュウセイはほんと、何も考えてへんように見えてめちゃくちゃ考えてる。

たくさん周りを見て、いろんなことを考えてる。

そんなリュウセイの答えを、俺はずっとずっと待つ。

そんだけ考えに考えて出したリュウセイの答えには、信頼しかないから。


青「…ん、わかった。認める。ノゾムは俺が拾って良かった。」

桃「うん。」

青「真っ当な人間やなくて、一番最初に見つけたのが俺で良かった。」

桃「うん。」

青「俺に拾われたノゾムは、幸せ者や。」

桃「うん！」


そう、それ。

その顔。

俺を愛しく思うその顔が、俺は愛されてるって感じられて好きなんや。

だから、俺のことを申し訳なさそうな目で見るのはもうやめて。

これからは、……いや。

これからも。

たくさんの愛を俺に注いでください。


赤「おーい、なにしてんの？ 料理冷めてまうで。もうみんな待ちくたびれてんねんけど。」

青「あ、せや。俺ノゾムのこと呼びに来たんやった。」

赤「おいリュウセイ忘れんなって。笑」


部屋の中から香る美味しそうな御馳走の匂い。

そして聞こえる笑い声。

幸せの香りと幸せの音。

どうか、この幸せがずっと続きますように。





桃「リュウセイ、誕生日おめでとう。」

青「…ノゾムも、おめでとう。」


生かしてくれてありがとう。

生きてくれてありがとう。



俺らのお祝いの言葉には、互いのそんな想いが重なっている。





『ツインタワー誕生祭』END

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