谷地家の病弱少女は、人間と吸血鬼のハーフ！？ (ページ8)

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六話ページ8

“血、頂戴”

真っ赤な目をお姉ちゃんに向ける。お姉ちゃんは、慣れっこなので首筋を出してくる。

『いただきます。』

ガブッと噛み付くとお姉ちゃんの血が出てくる。お姉ちゃんの血、美味しいんだけど…なんか、物足りない…

『お姉ちゃん、ありがとう。ごちそうさま。』

仁「え？もう要らないの？珍しいね、A。」

いつもならもっと沢山貰うからお姉ちゃんは、ビックリしている。

『あの、月島って奴の血が美味しそう…』

仁「A、絶対にバラしちゃダメだからね？」

お姉ちゃんの目が私を射抜く。大丈夫、ばらさないよ。そろそろ、戻らないと…

『お姉ちゃん、戻ろう？』

バレないようにトイレから出て、クラスに戻る。月島君は携帯で何かを調べていた。

月「戻ってきたんだね。もっかい同じこと聞いていい？なんで、フード被ってるの？」

『…別に被らなくても…いい…人見知りだから…被ってる…』

フードをバサッと脱ぐと月島君は、言葉を失っていた。

月「お人形みたい…」

『…ありがとう…』

また、被ると月島君は耳を疑う言葉を言った。

月「“吸血鬼みたい”」

『(なんで…コイツ…)』

私は、即座に分かった。コイツは、生かしてはならないと。私の敵だと。

『…消さなきゃ…』

私は、まだあって僅かの少年を夜に呼び出すことに決めた…消すために。