温度差が23°C ページ25
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ふと、廊下を歩いている時夏油は考えた。
Aに、名前は勿論苗字すら呼んでもらったことが無いぞ…?と。
分かったからには即行動。
夏油は教室へと急いだ。
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『…名前?』
Aは首をかしげていた。
「そ、アイツらのこと名前で呼んだことある?」
『無い…ですね。』
悟さんと傑さんっていう名前なのは知ってるけれど…………というAの言葉を聞いて家入は密かに私の勝ちだクズ共、とガッツポーズをした。
「じゃ、苗字は?」
『……あ、』
家入の言葉にAは何かに気付いたのか声をあげる。
『五条さんだけしか呼んだことない………!!!』
「…………ふふ、」
夏油お前、報われないな……と少し同情しながらも家入は二度目のガッツポーズをした。
ガラガラガラ!!という扉が開く音と共に聞こえてきたのは夏油の大声。
「私のこと!!一回呼んでくれないか!?!?一回だけで良いから!!!!!!」
「傑うるせーぞ。」
急いで走ってきたのか息を切らしながら意味の分からない事を大声で言う夏油の横から最近遅刻の回数が減った五条が現れる。
…ちなみに遅刻回数の話は夜蛾提供だ。
この、よく分からない状況にAは疑問符を頭に浮かべていた。
うるさい、と言う五条は放ってずんずんと近付いてくる夏油に思わず身構える。
「………名前、いや苗字でも良いので。呼んでもらえませんか…?」
「おいクズ。」
そしてあろうことか、夏油はAの手を優しく包み込み、犬耳が生えているかと錯覚してしまうような上目遣いと声でAに訴えた。
キャパオーバー。Aの顔は赤くなりあ、あ、と母音を漏らしている。
『………あ、え、う………………な、
「A、
しーん。教室中が静まる。
そしてAは顎に手を置き口を開いた。
『げ、とう………?すみません…なつあぶらさんかと………』
「え?」
「ブハッ!!なつあぶら…!!ブハハッ」
「ゲホッゴホッ…!!フフッ」
てっきり…と呟くAを見て思わず声を漏らす夏油。
そんな報われない親友を見て爆笑する五条。
最初はそうなるよな…!と爆笑しながら考える家入。
笑い声だけが響く教室の扉を、後輩の伊地知は入りづらそうに眺めていた。
「(…………入っていいのかな)」
伊地知は行き場のない手を浮かせながら迷っていると後ろから手が伸びてきて遠慮なく扉を開けた。
「せんぱーーーーい!!」
「うるさい、灰原。」
☆カオス、突入___!?
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ゆっくり - 天才羨ましい、、そっか···神ってマジでいるんだ··· (2022年10月23日 10時) (レス) id: 7a9a52b587 (このIDを非表示/違反報告)
マリオット - 作者様一言よろしいでしょうか?スゥ貴方は神です!!!!!!(大声)天才です!!!!!!!!!(大声) (2022年8月19日 15時) (レス) @page42 id: 4a1e7dbbbb (このIDを非表示/違反報告)
袋(プロフ) - 森さん» あ"り"がと"う"ござい"ま"す"(号泣)アッ……………あれ、???私ってもしかして東大生だったのですかね???(錯覚)あー、成る程。私は東大生で今とても良い職場に勤めているんですよね(血涙)??ありがとうございます… (2022年7月29日 21時) (レス) id: e716f9f425 (このIDを非表示/違反報告)
森 - 袋様、語彙力を分けて下さいません???こんな神作品を書けるなんて、さては東大生ですか?! (2022年7月29日 0時) (レス) @page37 id: 16b29645b2 (このIDを非表示/違反報告)
袋(プロフ) - ひめさん» ありがとうございます…!!そんな、……表現の仕方が素晴らしいだなんて………!!(照)これからも張り切って書かせて頂きたいと思います……!!頑張ります〜! (2022年7月16日 22時) (レス) id: e716f9f425 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:袋 | 作成日時:2022年2月27日 2時