私の彼氏 ページ1
ーーふ、と重みが肩にかかった。
振り向いてみると柔らかい猫っ毛が頬をくすぐる。
『…寝てる』
日曜のお昼、2人並んでソファに座っていたのだが途中から彼氏ーーキヨはテレビ、私は読書とそれぞれの事をしだしていた。
そこには先程まで乃木中を見て騒ぎ倒していたはずだったが、すーすー、と寝息を立てて眠りこけていた。
180cm以上ものの長身だが寝てしまうとその寝顔はなんともあどけない。
『子供みたい』
付き合ってもう2年になる彼だが十分今でも寝顔を見るだけでなんだか愛おしくなってしまう。
読んでいた小説を閉じてそのままキヨの頬に両手をあてた。
『ーーすき。』
こんな時でもないと照れくさくて言えないが、そう呟くと私も満足してふわ、とあくびが漏れた。
自分も寝ようと手を離そうとすると、ぱし、と掴まれてそのまま身体ごと彼の胸に収まった。
そのまま背中に手を回されてぎゅ、と抱きしめられる。
はあ、と困ったようなため息が聞こえた。
「っはー。もー、寝ようと思ってたのにさー」
『うそ、いつから起きてた』
「なんで片言、えっと、両手で俺の頬触りだしたくらい」
ーー最初からじゃないか。
反論する声も出ないくらい恥ずかしさがピークになってそのうえ、なんでAそんな可愛いことすんの？と言われてしまえば私も一気に体温が上がってしまう。
「ね、もっかい言ってよ」
『むりです、今日の使用回数切りましたー』
「なんだそれ」
ふは、と笑われて私も思わず笑ってしまった。そのままの体勢でいると彼の体温が心地よくてあくびが出た。
「いいよ寝て」
なんか、いつになく優しい。
日頃から冷たくされている訳では無いが勘ぐってしまう。
ーーあ。
私はひとつの結論にたどり着く。
『短編の1話目だからだ』
「…ばれたか」
上をむくと意地悪そうに笑う彼に不覚にも胸が高鳴った。
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ふくふく(プロフ) - 佳奈さん» コメントありがとうございます！更新遅れちゃって申し訳ないです、これからまた頑張ります (2019年8月1日 6時) (
レス) id: 2cb58a5535 (このIDを非表示/違反報告)
佳奈(プロフ) - 死にます。マジで。更新頑張ってください！！ (2019年7月23日 10時) (レス) id: 126972c2b9 (このIDを非表示/違反報告)
ふくふく(プロフ) - 碧さん» ありがとうございます！楽しんでもらえて嬉しいです〜！更新頑張りますね (2019年7月4日 21時) (レス) id: 2cb58a5535 (このIDを非表示/違反報告)
碧 - とても面白いです！執筆頑張ってください！ (2019年7月4日 20時) (レス) id: 44684bfe2b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ふくふく | 作成日時：2016年12月7日 22時
