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あやめちゃんと友達になってから、どこかキヨとの距離が少し、空いた気がする。
休憩時間もお昼休みも、帰りも何気一緒だしキヨとの時間が減りつつ、ある。
「 Aちゃん!帰ろ? 」
「 あ、そうだね!キヨ...は校門の所か 」
「 .....Aちゃんってさぁ、キヨくんのどこが好きなの? 」
人がいない静かな場所、あやめちゃんの顔は夕日のせいか見えなかった。
「 え.....そうだな、割と優しいとかとか、友達思い...だし、笑うとカッコいいところ...とか 」
うわ、何語ってんだって思われてそうまじやばいよ。
あやめちゃん黙っちゃったよ熱く語りすぎ?
「 .......へぇ、私そうやって清川くんに好かれてるAちゃんが、大嫌い、なんだよねぇ 」
「 .......え? 」
顔が変わったようにあやめちゃんは私をチラッと見ると吹き出した。
「 ふふ、あはは.......ほんと面白いねAちゃんって 」
「 な...にが、 」
「 私があんたに近づいた理由なんて、ただ一つだよ。 清川くんの事、奪う気しかないから 」
「 .....じゃ、あ私と友達になったのも 」
「 ...ただのダシに決まってるじゃん、特進クラスの癖に頭弱いんだね?ふふ、じゃあねAちゃん 」
ハンマーを殴られたような衝撃だった。
だって今まで、いっぱい話してきたから、信じきってしまったから。
「 .....こんな顔じゃ、キヨに会えない 」
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「 ...A、おせぇぞ 」
振り返れば、いつものキヨがいた。
キヨは"遅いから迎えに来てやった"ていって頬を描いた。
どうしよう、言ってしまえばきっと...なんて考えてる私は最低なんだろう。
「 ...てか、あやめはどうしたんだよ 」
「 っ.....、あやめちゃん、今日は用事あるって 」
「 ふーーん.....聞きたいことあったのにな、 」
胸が、今までにないくらい傷んだ。
聞きたいことって何、私には言えないこと?
なんて、重いよね。
キヨ束縛とかされるの嫌いだもんね。
「 私でごめんね、帰ろっか 」
「 .....おう、後お前委員会会議行くの忘れてたかしんねぇけどヒラ怒ってたぞ 」
「 .......忘れてた 」
少しでもいいから、キヨといる時間を奪われたくなかった、なんて我儘かな。
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はるはる - 続きがみたいぃ (3月1日 21時) (レス) @page20 id: 36b38a1b35 (このIDを非表示/違反報告)
///// - 更新してくれぇぇぇぇ (12月17日 22時) (レス) @page20 id: fbcfd29a2d (このIDを非表示/違反報告)
あ - すれ違いですかすれ違いですよね可愛すぎる最高ウワアアアアア 続き気になりすぎるう… (12月3日 21時) (レス) @page19 id: 95917304ec (このIDを非表示/違反報告)
ゆっぴ(プロフ) - ひぃー。続きが気になって夜しか寝れない😭 (6月29日 22時) (レス) @page20 id: e1c0f22511 (このIDを非表示/違反報告)
(TT)♡ - 続編は更新なされないのでしょうか…? (2023年1月8日 17時) (レス) @page20 id: e29111d029 (このIDを非表示/違反報告)
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作成日時:2018年3月21日 2時