アイドルとファンの関係〔神山〕 (ページ2)

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王子様２ページ2

…

いつものように外で待っていると

黒い大きな車が私の近くへ止まった

相変わらず中から聞こえる声は賑やかで

すぐに彼たちだって分かるほどだ

「A、こんな遅い時間までごめんなあ」

『ううん、全然お疲れ様』

桐「神ちゃん今日もそっち！？」

瀧「いいなー俺もAちゃん家行くうー！！」

藤「それより眠いしはよ帰ろ」

淳「Aちゃん、気にせんでええからな」

濵「ほらみんな、帰るでーい！」

重「じゃあAちゃんまたな
神ちゃんもなー！」

「俺、後付けかよ笑」

６人を乗せた大きな車が
通り過ぎてくと

すごく静かに感じた

「じゃ、帰ろか」

『うん』

目を見ながらくしゃっと笑うと

自然と絡まり合う指と指

寒さだって君とならなんて事ない

「寒ない？」

『そうかな笑』

「うせやん俺めっちゃ寒いで！」

『まあちょっと寒いかな』

何を企んでるかなんて予想が付いてたけど

今日は甘えたい気分だしいいやなんて

「俺があっためる」

『言うと思った』

ぎゅっと抱き締められると

寒さが一瞬で感じなくなる

けどそれと同時に

胸の音だって高鳴る

『お腹空いたし早く帰ろっか』

「今日のご飯は？」

『今日はカレーだよ』

「へえ、俺Aがよかった」

『却下』

こんな風に笑い合えるのも

いつまでなのかなって考えると少し寂しいけど

貴方は私を選んでくれたし

今は自信持とう

.

「おわ、めっちゃいい匂い」

『頑張ったんだ』

「いただきます」

口いっぱいに頬張ると

目を大きくさせて

おいひい！！って言うから可愛くて可愛くて

頑張ってよかったなあって思えた

「俺、幸せ」

『私も幸せだよ智洋と過ごせて』

どうして私を選んだかなんて

全く分かんないけど

とりあえず凄く嬉しかったのは

覚えてる

「風呂、行ってくるな」

『行ってらっしゃい』

.

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