高嶺の花

◎ 携帯 ページ26

壱馬 side









「 あ、そう。それ私の 」









机の上に置いてあった携帯、俺がもってるんだけどさ。









「 あーあと …今日はごめんね 」









「 ライン交換してって言ってきた子。先輩だし断りづらいよね 、私が連れてきちゃったわけだし 」









あー 今日のこと。








… ちょっと待てそれが原因で俺が不機嫌になったとでも思ってるんこの人 。









『 俺が不機嫌だったから謝ってるんすか、それ 』









「 …え うん。なんか怒ってたから 嫌だったのかなって 」









『… はぁ 、なんなん 』









『 俺が先輩のこと好きって気付いてないわけ？』






『なのに先輩は知らねえフリしてんのか気付いてないのか知らないけどいつも澄ました顔して俺の気持ち振り回してさ 、』









『 あーもうよくわかんねえんだよ自分でも。こんなに好きになったの初めてだし 倉庫でキスしたのに全然俺のこと意識してくれないし 』









いつもの綺麗な顔で俺のこと見つめてる。









「 んーー 、そうなんだ 」









… なんだよその反応。









A先輩が 俺に近づいてきて 、







「 あ、携帯。 返してくれる？ 」









先輩に携帯を渡そうとしたその時に

思い切り俺の制服のネクタイを引っ張って




キスをした 。









3秒くらい固まって なにが起きたかわかんなかった。






『 …は ？ 』









「 じゃ、 私帰るね 。お疲れ。 」









… いや待て待て 、何事もなかったかのように俺のこと教室に1人置いて帰っちゃったけど。









… まーじで何考えてんだ、あの人。









・

◎ わからん→←◎ いきなり

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す