高嶺の花 (ページ18)

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◎ 消えないページ18

陸 side

『んーじゃあここから始めよっか！』

「りょーかい」

やる気のなさそうな返事をしたこいつ。

廊下の飾り付けしてます。

「おなかすいたなー」

『ちゃんと頑張ってしごとして！！』

萩花ちゃんには俺がAの事好き、って思われてるらしい。

萩花ちゃんに「そろそろ思い伝えたら？」

なんて言われてるし。

いやでも実際よくわかんないんだよね。

一年の頃から同じクラスで。仲良しだし？

嫌いなわけじゃないけど。好きかって言われたらよくわかんない。

勿論友達としては大好きだけどね。

ただ最近少しだけ。

Aが男と話してたり楽しそうにしてたりするのを見るとモヤモヤするっつーか。

「陸はさー、なんで彼女つくんないの？」

「モテんじゃん」

『えーー、何でだろ。俺に彼女できたらどう思う？Aは。』

「 …頑張れよ。って言う」

『あ！今ちょっと寂しそうな顔したでしょー！！』

「してないし」

『本当？ほんと？？？』

「でもさ萩花も彼氏いるし陸にも彼女出来たら。ちょっと寂しいけどね」

『えー可愛いじゃん？？』

『 Aは？彼氏欲しいとか思わないの？』

「んー …どだろ」

『だってもう秋だし。寒くなってきたし。クリスマスとかどーするの！！』

「あークリスマスね。」

Aの顔が曇った。

あ、やべ。言っちゃいけない事言ったかな。

『つーか、まだ引きずってんの？先輩の事。』

「サッパリ忘れてるよ。付き合うのとかめんどくさいし」

『ふーん。』

あまり感情を表に出さないAは何考えてるかわかんないけど。

最近はちょっとだけ分かってきたかも。

… 面倒なわけじゃなくて、怖いんじゃないかな。って。

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