高嶺の花 (ページ1)

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◎ 屋上ページ1

壱馬 side

んー … だり。

5時間目。昼飯食ってお腹いっぱいなると眠くなるのって皆同じやん。な。

いつもはサボる時大体保健室で寝てるんだけど

今日は屋上に来て見た。

天気良さそうやし。

ガチャ。

『お開いてるやん』

風が良い感じに吹いてて天気もいいしすっげえ気持ちいい。

昼寝でもすっかな、と思って辺りを見渡したら

「あっれえ鍵閉め忘れてたか。」

俺の１つ上の学年。3年生の田崎A。先輩。

屋上にある倉庫の上に座って俺を見下ろしている。

スカートから伸びる細くて長い脚。

風になびいてる綺麗なロングの茶髪。

なにより顔がすっげえ美人で、

なんつーか多分次元が違うと思う。一般人の中に居たら浮いちゃうだろ、ってくらい。

暫く目があってお互い何も話さず見つめあってたら

「 …2年？」

『あ、そうっす』

『ここ先輩しか入れないんすか？』

「そんなことないけど。用務員のおじさんと仲良くしてたら鍵もらっちゃった。」

『なんすかその無敵スキル。』

「まーね。愛嬌はあるし」

『自分で言うんや、それ』

「まーね眠いから寝かせて。おやすみ。」

『あ、つーかさっきからパンツ見えてますよ』

俺がそう言うと特に焦るそぶりも見せず

たしかにこの角度見えるよね、なんて1人で呟きながら

見えないように深く座った。

「 …てかなんで今まで気付いてたのに言わなかったの。」

『え？男の子なんで。』

「可愛くないなあ。」

そんな風に言って彼女はまた昼寝を再開した。らしい。

なんつーか不思議な人。

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