小学生(男子)だって、隣の席のカワイイ小学生(男子)に恋することだってある.２【BL】

印を隠す必要はないじゃないかぁっ！！！ ページ1

[奏音side]



そっと、撫でるように触れる。

昨日の夜、つけて貰った杏理君の印を。
杏理君は、優しいから一生残るような印はつけなかった。

つけてくれても、よかったんだけどなぁ…と思ってしまうもう一人の僕がいる。
馬鹿なほうの僕が。



もしも、親や先生に見つかったらどうしようかなあ…
自慢する…？言い訳をする…？ありのまま、話す…？

うまく隠すことは、難しいだろうな。
だから、
杏理君は優しく印をつけてくれたんだ。

やっぱり、杏理君は優しいな。
僕と違って。
かっこよくて、僕を守ってくれて、いいとこだらけの杏理君。
自慢したいけど、
無理だよね。
こんなご時世だから。


「奏音…？」

「…うわぁっ！？(驚)


どうしたの…？」

「奏音が黙りこくってうつ向いてたからさ…」

「心配してくれたんだ。
ありがとう。」

ありがとうの気持ちを添えて、抱きしめたいけど出来ない。

皆に気持ち悪がれるから。
杏理君を僕の愛で包み込むことができないのは、何故だろう。

こんなにも、
愛しているのにな。


悲しいな……

「本当に…大丈夫…？」

ぴたっと僕のおでこにおでこをくっつけてくる。
くっついたところと、
頬と耳が真っ赤になるのが嫌でもわかった。


「熱はないみたいだね…。

あ、もう間に合わないかも！
急ごう奏音！！」

僕の手をひっぱって、
一緒に学校に向かう。

「うん…！！」

風を伐って、
走る。
清々しくて、冷たい朝の冬の風が見に染みる。


手を握る力が少し強くなる。

杏理君の耳が、真っ赤になっていた。

恥ずかしいのと、照れる気持ちが合わさっているのだろう。


その時、知らず知らずのうちに
首筋にはった絆創膏が剥がれ落ちたのはその時だった。

え…あの、その傷…えっと…((ドン引き→

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