episode95 ページ4
両親との日常会話程度しか話してこなかった為、授業で出てくる専門用語や
周りの子たちが使ってる言い回しが分からず語学の壁に直撃した
勉強だけしかしてこなかった自分にとって初めての壁でなんとかついていくのに必死だ
あらかじめ授業中に録音しておいて帰ってまた一から同じ内容を行うのが日常となった
“ホンジス、授業分かる？”
“分からなかったら何でも聞いて。代わりに英語教えて”
幸いだったのがアメリカからの転校生ということで周りが気を遣ってくれたことだ。
分からない授業の言い回しも分かりやすく説明してくれ、先生によって出題傾向も教えてくれた
アメリカにいた頃よりも周りと上手く接することができていたと自分でも分かる
だけど僕にとって周りと馴れ合うことよりも
成績で一位を取ることが優先であった
“おっ？ホンジス1位？本当に？”
“あの短期間で韓国語上達したの？”
廊下に貼りだされた成績表の一番上に僕の名前が書かれてあった。
編入して最初の考査は総合でクラストップだが…
国語の成績が著しく問題で、その一位があいつだった
ジス:2位、ユンジョンハン…
編入初日のことを思い出す
クラス中の生徒から視線を浴びる中、窓側の端の席で一人の男子生徒と目が合った
韓国にはこんなに綺麗な同性がいるのかと内心驚いた
だけど頬杖をして退屈そうな目をしており如何にも無気力。
それがユンジョンハンだった
クラスの女子を見れば分かる。皆彼に好意はあるものの告白をすることは出来ないと
僕が異性だとして彼に恋愛感情を抱いても同じだと思う
何故か同じ人間だと思えない
休み時間も机で寝ているかスマホを触っている
勉強している場面は一度も見たことがないが家でしているのか？
とにかく次の考査では全ての科目で1位が取れるようにと今まで以上に勉強に明け暮れた
寝る時間を削り、通学中もテキストに目を通していた
高校2年生初めて迎えた冬。
ロサンゼルスは一年中コートが必要無かったがソウルの冬は極寒で一週間に何度も体調を壊す日が続いた
食事も合わず、一日に食べる量はアメリカにいた頃の半分以下になっていた
母:ジス、だいぶ痩せたわね？
背は高い方だったが身長に対して平均的な体重だった僕は、移住して半年もしないうちに10kg近く痩せてしまった
その頃からだと思う
周りの女子の視線に違和感を感じるようになった
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なっちゃん - とても面白くて一気に読んでしまいました！もう続き出す予定はないですか？ (2022年8月17日 9時) (
レス) id: 9b624f6706 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：やっこちゃん
| 作成日時：2021年5月16日 18時
