episode53 ページ8
�爐泙世�母さんに言えてないの？”
リハビリ終わりに先生に当然のように聞かれた。
当然か。こういうところは親の承諾を得るか付き添ってくるものだから
僕も1年前まではどこに行くにしても母が片時も離れず付き添っていた
『多分言っても関心示さないです。母は弟に付きっ切りなので。』
離れて客観的に見て異常だったことにようやく気付いたことがある
父と母はいわゆる家庭内別居をしていた
戸籍上は夫婦だが、父があまり家に帰ってこない理由だと知って納得した。
弟が親戚に預けられていたのは母が僕にかまってばかりで弟に対して育児が疎かになっていたことを
見かねた親戚が引き取ったとのこと
親戚の家では僕の出ていたテレビを見て自らピアノを習いたいと言い出したという
他の家の子供と変わらず小学校に通い、友達も沢山いる。
ただ単純にピアノを弾くことを楽しんでいた
だから母は嬉しかったんだと思う
事故に遭った日、もし僕がピアノを弾けなくなったとしても代わりがいることを。
そのために弟を家に戻したそうだ
弟は僕の代わりに用意された代役なんだ
何も知らない弟はただピアノを演奏する時間を楽しんでいる
これから色んなものを犠牲にしなければならないとも知らず、弟は母に依存されて生きるんだ
きっと言っても全てを理解は出来ないんだと思う
10歳の子供にどう伝えればいいか分からない
だから僕は何も言わずあの家に帰る
自分が兄の代役とも知らずに生きることを余儀なくされたことを知らない弟と
そんな無垢な弟をクラリネットのように操って生きる母の
二人が待つ家に帰るんだ
・
だけど見て見ぬフリをしていた日々にも限界は訪れた
それは高校3年生の時。
�爛爛鵐献絅鵐侫�！お願い！”
高校最後の合唱会2カ月前。
課題曲はクラス委員がくじで順に選択できるが、どうやら僕のクラスは最下位だったそう
他のクラスが難易度が高い楽曲を避けて選択した為このクラスが一番難易度が高い曲になってしまったそう
その委員の女の子に懇願された。
�爛團▲侶亳骸圓�ムンジュンフィしかいないの、お願い！”
高校に入って友達といえる人は結局は出来なかった
今まで友達が出来たことがなく、どう接すればいいのか分からない。だがからかったりする人はおらずクラスメイトとして接してくれる人は数えられるほどはいた
目立たず高校生活を送っていた中で、クラス委員からの頼み事は僕が一番避けていたことだった
『…ごめん。無理だよ。』
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ジェリー(プロフ) - はじめまして。沢山更新されていたので、久しぶり最初から読み返しました。考えさせられることが沢山あり、泣きそうになりました。更新楽しみに待ってます！ (2021年5月14日 6時) (
レス) id: a4ccdce64b (このIDを非表示/違反報告)
ジンリ(プロフ) - 内容がとっても濃くて、引き込まれて一気読みしてしまいました涙ジュンピと再会、、。みんな幸せになって欲しいです、。更新大変だと思いますが応援してます！！ (2021年5月8日 21時) (レス) id: 2abf938477 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：やっこちゃん
| 作成日時：2021年4月8日 18時
