episode75 ページ30
ジョンハン:正直、初めて会った日のことはそんな覚えてない
「嘘でしょ？すっごく感じ悪かったよ。」
ジスに紹介された日本人の女はAという名前
正直どこにでもいそうな子で、どこを好きになったのか分からない
感じが悪かったと言えばそうだと思う
半信半疑、ジスの家柄や顔に魅力を感じて付き合っているのかと思っていた
だけど覚えている
必死に韓国語で俺に話す彼女を見るジスの横顔を今でも鮮明に覚えている
俺の知る薄ら笑いの笑顔でなく多分この子に見せるのはこういう表情なんだと
初めて異性に対してどういう子なんだろうと興味を持てたんだと思う
それもきっとジスが初めて好きになった子だからだ
ジョンハン:Aのこと本気なの？
Aを紹介されて2カ月ほど経った頃
留学の期間が僅かしかない彼女と本気で付き合っているのか尋ねると
ジスはいつもの薄ら笑いで返した
ジス:僕遊んでるように見えるかな？
あ、やばい。怒らせたかもしれないと思ったがすぐに真顔に戻った
ジス:でもそう思うよね。僕は医大生だしAは留学生だから、彼女が留学終わる日に僕たちも終わるかもしれないね
クスッと笑うジスに対して俺は何も言えなかった
傍から見て二人は誰も入る隙間が無いほどお互いを愛してるのに離れる理由があるのか
この頃は既にAのことが気になっていた
それが恋愛の気持ちであるのか分からなかった。ただ気になる
だけどジスと彼女を目の前にするといつも言われてる気がした
幻想だとしても、ジスが彼女を抱きしめてこちらを見てあの薄ら笑みを浮かべる
“僕のものだよ”
まるでそう言われているような気がしていた
時折そんな幻想を浮かべてハッとする
きっとそう。ジスのことだ
ずるずると遠距離恋愛を続けるようなタイプではない
気持ちが無くなれば自然消滅を望んでそのまま会うこともなく別れる
そんなの余りに残酷だ。
ジス:ジョンハンならどうする？
ジスにそう問われた時、どう返せばいいのか正直迷った
何故ならジスとは対照的な意見を持っていたからだ
いつか気持ちが無くなった時に別れればいい
それまでずるずると恋人関係を続けていればいい、俺はそう思っていた
ジョンハン:…お前と同じだと思う。俺も
ジス:はは、そう言うと思ったよ
さすがに言うことはできなかった
紹介された彼女のことが気になるなど、周りにもジスにも言えるわけがなかった
まんまと俺はジスの策略に引っかかっていたんだ
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ジェリー(プロフ) - はじめまして。沢山更新されていたので、久しぶり最初から読み返しました。考えさせられることが沢山あり、泣きそうになりました。更新楽しみに待ってます！ (2021年5月14日 6時) (
レス) id: a4ccdce64b (このIDを非表示/違反報告)
ジンリ(プロフ) - 内容がとっても濃くて、引き込まれて一気読みしてしまいました涙ジュンピと再会、、。みんな幸せになって欲しいです、。更新大変だと思いますが応援してます！！ (2021年5月8日 21時) (レス) id: 2abf938477 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：やっこちゃん
| 作成日時：2021年4月8日 18時
