【wrwrd!】呼び出し代行 2【zm】 (ページ2)

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それ以来、ゾム先輩は毎日駅で待っていてくれた。
申し訳ないからと伝えても、

「夏休み中4回しか会えてないねんで、こんくらいさせてや」

と眩しく笑うばかり。
まあ、私もなんだかんだ嬉しいからいいんだけど。

ともあれ、夏休みが明けてから2週間ほど経ったある日のこと。いつものように一緒に歩いていると、ゾム先輩がふと思い出したように言った。

「そういや校内模試あったやん、夏休み明けに」

びく、と肩が揺れたのが、自分でもわかった。

「…あー、ありました、けど」

「あ、さてはようなかってんな」

図星。夏休み中、ずっとだらけたり遊んだりしていた訳ではなく、それなりに予習復習はしていたというのに、得意教科でも7割程度しか点が取れなかったのだ。

忘れようとしていたのに、まさかここで思い出すことになるとは。

「まあ俺もなんやけど。ていうかかなり悪かったから、一緒に勉強せえへん？って誘おうと思っててん」

「一緒に、ですか？」

「うん、あかん？」

私の気持ちを伺うような表情をする先輩。

そんなふうに首を傾げられなくても、断る気なんてさらさらない。

「もちろんいいですよ、楽しみにしてますね」

そう言って笑いかけると、先輩も嬉しそうにまた歯を見せたのだった。