【wrwrd!】呼び出し代行 2【zm】

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朝の電車。

久しぶりの制服、教材の詰まったカバン、どことなく気だるげな電車内。

今日から二学期が始まるという実感を、私はひしひしと噛み締めていた。

「一学期はいろいろあったなぁ…」

良い事ばかりではなかったけど、と、一人、ぽつりと呟く。

ももやゾム先輩、シャオロン先輩達と出会ったこと。
くらら先輩を怒らせて、関係が壊れてしまったこと。
呼び出し代行をやめたこと。
そして、何よりもゾム先輩と……

満員の電車内だというのに思わずニヤけてしまう。

緩み切った頬を軽く叩いて気を引き締め、電車を降りた。夏休み中、ゾム先輩との待ち合わせのために何度か通った改札を制服で抜けると、少し背筋が伸びた気がする。

いつまでも休み気分ではいられない、気持ちを入れ替えないと。

駅を出ると、見覚えのある人影が当然のようにそこにあった。

「お、時間あっとった。よっ、Aちゃん」

「え、先輩…？」

なんで、と不思議に思いながら歩み寄る。眺めていたスマホをポケットに滑り込ませた先輩をじっと見ていると目が合い、そのままふにゃりと顔が綻んだ。

「Aちゃんに、はよ会いたかってん」

…あー、好きだなぁ。

つられて頬を緩めながら、私と先輩は並んで学校まで歩いた。