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真咲Side
俺いま、すっごいもの見たんだけど…
健水くん、何の躊躇もなしに犯人めがけて発砲したように見えたのに。
なのに、いとも簡単に起爆装置だけを吹き飛ばした。
その衝撃で佐藤の手もやられたのだろう。
佐藤は手を押さえて必死に耐えてる感じ。
本当に、すごい。
凄すぎる。
俺みたいなのが、こんな集団には入れて良かったのかな?
ここにはやっぱり、その道を究めたプロしかいない。
それは、人それぞれ違うものだけど…
それらが一つになると、発揮する能力も倍になる。
一方で俺は、何を極めてきた?
ただ普通に、警察官になることだけを夢見て…
ただ普通に、警察官になり…
白バイに乗って、パトロールして…
武術や解剖なんか、やったこともないのに。
逆にこんなところに入ることに気が引ける。
俺も何か極める?
でも、一体何を?
何が得意だ?
何ができる?
考えるけど…
答えなんか出てくるはずもない。
ポンポン))
ふと肩を叩かれて…
現実の世界に引き戻される。
横を見ると宙がニッコリ微笑みながらこっちに来て。
と手招きしている。
あぁ、なんだ。
みんなも待ってくれてるじゃないか。
じゃあ、俺は悩むことなんかない。
この仲間…
みんなについていくこと。
そして、元々課せられた任務である…
みんなの心を動かすこと。
この二つが、今の俺の使命なんだ。
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