検索窓
今日:7 hit、昨日:3 hit、合計:8,056 hit

ページ13

怜生Side









お疲れって言っただけなのに…


すごく長い、あいつらしい返事が返ってくる。


真咲「分かった。おやすみなさい。光黄くんも怜生くんも終電が無くなる前に早く帰ってね。」


いかにも署の人間らしい発言だった。


でも…


光黄「気にしなくていいよ?」


真咲「どうしてですか?」


怜生「俺ら、帰るとこないから。」


そう言うと、たった一言そうなんだといった。


やっぱり、こいつは何か違うかもしれない。


それ以上深く聞いてこない。


他の奴みたいに。


光黄「そうそう、さっき健水言い忘れてたから補足だけど、事件が起きたら必ず出勤だからね?忘れちゃだめだよ?」


真咲「分かりました。じゃあ、お疲れ様でした。」


そして、来た時と同じように静かに戸を閉めて屋上から出て行った紅竜。


その後ろ姿を見て…


光黄「真咲と出会ったのも、なにかの運命かもね?」


なんていう。


でも…


本当にそうかもしれない。


あの人を動かす力を持ったあいつなら…


健水をもとに戻すことだってできるかもしれない。


運命…


今までの俺たちの人生にそんな物は無かった。


もっと言えば、簡単な分かれ道や選択肢ですらもなかった。


なるべくして、こんな風になった。


この運命…


信じてみてもいいかもしれない。


でも…


紅竜真咲という人間は、俺たちの過去を全部知っても俺たちから離れていかないだろうか?


大切なものを増やすと、自分がしんどくなるだけだ。

・→←・



目次へ作品を作る
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (12 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
9人がお気に入り
設定タグ:風男塾 , 愛刃健水 , 紅竜真咲   
作品ジャンル:恋愛
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名: | 作者ホームページ:http//  
作成日時:2020年10月12日 16時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。