278.これからの私を ページ42
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「分かった分かった。ちゃんと連れて行くからそんな心配すんな。むしろ一緒にいた方がオレとしても安心だしな。Aもオレと離れるのは寂しいんだろ？」
「そ、そういうわけじゃ…」
「それに最初から置いてくつもりは無かったさ」
「！」
その言葉に私は目を見開く。
困ったように笑いながら私を見るメリオダスに、何だか恥ずかしくなる。
先手を打つ必要なんか無かったみたいだ。メリオダスとしても、私を一人置いていくよりも一緒に連れて行く方が安心らしい。
それを聞いて、ホッとした。
私は最初からついていくつもりだったから。
「元の世界に戻りたいとは思わないのか？ここで生きてく覚悟をしたにしても、お前のいた世界みたいにここは安全な世界じゃねぇ」
「帰る方法が無い以上、私にある選択肢はここで生きる以外に無いんだよ。それに私は…元の世界に帰れなくたっていい。メリオダスと一緒にいたい。皆とこれからも一緒にいたいの。強くなって皆と肩を並べたい。魔力のことだって、これからもっとたくさん特訓して完璧に使いこなしたい」
この決意を、覚悟を、メリオダスにも知ってほしい。分かってほしい。
もっと強くなって…守られてばかりじゃなくて今度は私も守る側になりたいから。
この世界で生きて、強くなって、そしてたくさんの人に歌を届けたいんだ。
私はポーチにしまっていた短剣のダガーを取り出した。
そして自身の髪をそっと撫でおろし、掴んで持ち上げる。
「A、何を…！」
ザクッ、という音と共に黒い髪が舞った。
私の髪だ。
ダガーで髪を切ったのだ。
肩下まであった髪は、肩上へと変わる。そんな私の思い切った行動にメリオダスは目を見開いていた。
風が強く吹き、切り落とされた髪が空高く舞い上がっていった。
驚くメリオダスに、私は微笑む。
これが私の覚悟。１つの、大きな区切りだ。
「少し離れてる間に随分逞しくなったんだな、Aは」
「まだまだ全然だよ」
ほんの少し、本当にほんの少しだけ前よりも心が強くなっただけだ。
今日を区切りに、私はまた新しくここから始めるんだ。
「だからこれからの私を見ててね、メリオダス！きっともっと強くなるから」
ニッ、と笑うとメリオダスは肩を竦めて笑い、私の方へ歩み寄ると優しく髪を撫でてきた。
その瞳も、優しいものだった。
「そりゃあ、これからが楽しみだな！」
「期待しててよね！」
私は、ここから再スタートするんだ。
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きよか。(プロフ) - あぷるさん» 初コメありがとうございます(;_;)掲載当初から…うわわわ…なんと…ありがたいです…(;_;)嬉しいです！あとがき、ちょっと紛らわしかったですがサプライズ、ということで！２年、あっという間です…。まだまだ続きます！ので、ぜひこれからもよろしくお願い致します！ (2020年11月30日 22時) (
レス) id: 17fe0d2d28 (このIDを非表示/違反報告)
きよか。(プロフ) - イオさん» ありがとうございます(*^^*)続編、また頑張っていきます！発狂してください、ぜひ！(笑)シリーズ7は12月からスタートになります！もうすぐです…！これからも引き続き頑張っていきますので、楽しんでいただければと思います♪ (2020年11月30日 22時) (レス) id: 17fe0d2d28 (このIDを非表示/違反報告)
きよか。(プロフ) - 音無さん» うわぁぁ(;_;)長いのに、また読み直してくださってるなんて…嬉しい限りです…。夢主ちゃんの成長を改めて感じてもらえてとても嬉しく思います(;_;)文才なんて、まだまだ全然ですがそんな風に仰ってくださって光栄です…！次はもうすぐです！楽しみにしていてください♪ (2020年11月30日 21時) (レス) id: 17fe0d2d28 (このIDを非表示/違反報告)
あぷる - 初めてコメントさせて頂きます。掲載当初から本当に大好きです。今回あとがきとあって寂しい気持ちになりましたが続編と言うことでおめでとうございます！二年間最高の作品をありがとうございます。無理せず更新頑張ってください (2020年11月29日 18時) (レス) id: 9ae6da1d4e (このIDを非表示/違反報告)
イオ(プロフ) - 続編決定おめでとうございます，十戒編が楽しみすぎて発狂しそうです，更新頑張ってください (2020年11月24日 22時) (レス) id: 13211e3e0a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：きよか。
| 作成日時：2020年8月22日 19時
